あらすじ
関西人はなぜ声が大きいのか? 声が大きいのではなく声が高いのだ。二千万話者を擁する関西弁は発音の高低を駆使してこそ成り立つ言語なのだ――。強弱アクセントではなく高低のアクセントを導入することでその発音法則を見出し、文法構造によるイントネーションの変化など、標準語とは異なる関西弁独自の体系を解明する。読んで話せる関西弁教科書。めっちゃ科学的。(講談社学術文庫)
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Posted by ブクログ
科学的に関西弁を解き明かした一冊。
言語の歴史、文法構造、音声学等から大真面目に関西弁を分析している。関西人は読んでみるとよい。
関西人(大阪・京都)の私だからこそスラスラと何の抵抗もなく読めたが、関西人以外の人からすると意味不明なところもあるだろう。著者も述べるように、やはり関西弁は外国語であると改めて感じた。
「文末表現では『じゃん』が一番関西では評判が悪いと思う」
これはほんまにそう。逆に東京で関西弁乱用して評判悪くなるんやろか。
Posted by ブクログ
関西弁をきちんと学術的に解きほぐしている良書。
関西弁の文法構造もイントネーションもこれでこれ1冊でばっちり(笑)。
標準語の動詞「ある」の否定形は形容詞の「ない」だが、関西弁では「あらへん」というのは笑った(p.84)。まったくもってその通り!
ただ、所有を表す助詞「の」が省略される(p.108)というのはどうだろうか。筆者は「わたしとこ」「ほかとこ」などの例をあげているが、実際には「わたしンとこ」「ほかンとこ」と発音していると思うのだが…。そういった意味では「の」(no)の”o”だけが省略されているのではないだろうか。
いずれにせよ、関西弁ネイティブも非ネイティブも楽しんで学べることがと思う。
Posted by ブクログ
最高。
よくあるネタ本かと思ったら、ちゃんと日本語学やっててびっくりした。いや、なめてたわけやなくて関西弁がトピックスになるとコンビニの500円本みたいなんをどうしても想定してまうので。
語彙からアクセントから本格的に分かりやすくまとめられた良書。