【感想・ネタバレ】増補改訂版 「差別はいけない」とみんないうけれど。のレビュー

あらすじ

「多様性を尊ぶ自由主義」と「統合を求める民主主義」。この二つの論理がぶつかり合う克服できない対立の中に、現代社会が抱える問題の核心が潜んでいます。
誰もが一度は考えたことがある「なぜ差別はなくならないのか?」という問いに、本書は徹底的に切り込みます。アイデンティティとシティズンシップの緊張関係を丹念にひも解きながら、善悪二分法やスローガンの応酬を超え、SNS・運動現場・メディアでの言葉の衝突を鋭く読み解きます。
本書の特色は、「反発」「反感」を手がかりに差別を生む政治的・経済的・社会的背景を浮かび上がらせる点にあります。ポリティカル・コレクトネス(ポリコレ)やハラスメントの論理を通じて、差別と正義の言説構造を批評的に検証します。
単行本発売後から「単純化を拒む刺激的な問い」を投げかける作品としても高く評価されており、「読む者に覚悟を迫る一冊」などとも言われています。
そんな本書の文庫化にあたり、新章を加筆。哲学者・千葉雅也氏の解説も収録し、アイデンティティ・ポリティクスとシティズンシップの対立構造が、より立体的に読める形で甦ります。

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Posted by ブクログ

今まではなんとなく自分はマジョリティな方かもしれない、というくらいの認識でしたが、自分がいかに普通で普遍的な存在であるかを思い知りました。

元々私は差別について、昔から言われていることなのにどうして無くならないんだろうという疑問があり、こちらの本を手に取りました。
こちらの本を読み、差別は、歴史や道徳、人間の生来的な部分と複雑に絡み合っており、差別の解消は容易なことではなく、長い道のりが必要となることを学びました。(というより無理なのかもしれない)

また、全編を通して、結局人間は自分が一番可愛いんだ、と思いました。このことに少し落胆したと同時にすごく納得しました。実際、自分の現状に余裕が無いと、他の人に目を向けることは難しい。この人間の現実をきちんと理解しておくことが、知らず知らずのうちに相手を差別してしまわないために、まずは大切だと思いました。

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2026年02月05日

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