【感想・ネタバレ】脳のなかの免疫、免疫のなかの心のレビュー

あらすじ

今世紀に入ってようやく、“病は気から”の背後にあるしくみが、劇的に明らかになりつつある。私たちの脳は、免疫系と絶えず情報をやりとりし、協働で心身の健康を形作っているのだ。「免疫」は従来、たんに病原を排除するしくみと捉えられがちだった。また脳は、「血液脳関門」があるせいで、免疫が関わることのできない臓器と見なされてきた。ところが、いまや脳(心)と免疫系の“対話”のルートが発見され、脳が身体の内部を知覚する「内受容感覚」の研究も進んで、医科学の最前線を切りひらいている。どうして脳は、体に生じた炎症を記憶したり再発させたりできるのか。逆に免疫の働きは、抑うつや精神の病を引き起こせるのか。関節炎の薬はそれを癒せるのか。心や行動は腸内微生物叢にどう影響されるのか──。そんな新しい問いに挑む神経免疫研究の現在地を、その大きな可能性も含めて、ライマン博士が丁寧に案内する。この分野の進展は、心身二元論に対する切実な挑戦でもある。身近な病気の理解をアップデートするだけでなく、慢性疾患や精神疾患をめぐるこれまでの医療を再考・再設計する契機だと著者は説く。心身一元の、新たな医科学への呼び声となる書だ。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

人間はシンプルな生き物なのかもしれない
複雑にしているのは人間かも
まだまだ未知の世界があると思った

0
2026年06月13日

Posted by ブクログ

タイトルに惹かれて読んだ。難しそうと思って読んだが、興味深いエピソードがあったり、後半が日常生活で生かせる実践編だったりしたので、思ったよりも分かりやすく読めたという感じがする。

心身二元論により、つい最近まで心と身体はつながりがないと思われてきた。それが、色々な研究によって革命的に急速に変わってきた過程が分かる。今では当たり前に認知されている精神的な病も、少し前までは身体は異常なしとデータに出る故に原因不明と診断されていたと想像すると、患者の苦しみがより伝わる。私はインフルエンザに罹ったときに無気力になったが、それは私のせいではなくて自然に起こり得ることなのだと分かって安心した。心と身体のつながりが発見されたことによって精神的な病と診断がついた患者は、私以上に安心しただろう。

心と身体、そして体内の微生物まで愛したいと思うような本だった。

0
2026年06月07日

「学術・語学」ランキング