【感想・ネタバレ】美しいをさがす旅にでよう[増補新版]のレビュー

あらすじ

《ちがい》があるから世界はおもしろい!

かつて、エジプトの扇風機の羽は金色が主流だったという。黄金色に輝く羽から送られる風はどんな心地だったのだろうか。慣れない目にはやや刺激的に映るその家電の色合いは現地で長く生活する人にとっては当たりまえで、扇風機の羽はそうじゃなきゃと思われていたのかもしれない。
この本は、こんな世界中の「ちがい」をさがしもとめ、私たちがなじんでいるものとは異なるカタチを楽しむための一冊。人はどんなときに美しいと感じ、なにを美しいと捉えてきたのか。また、時代や地域によってその基準は変わるものなのか。
雄大な大自然の風景は長らく美の対象とはならなかった。工場などの建造物やすでに使われなくなった廃墟は現代ではしばしばその美しさが話題になる。庭園に美を見いだす地域もあれば、死者が旅立つための棺桶に意匠をこらす町もある。
最近では、エジプトでも涼しげな羽の扇風機が増えているそうだ。変化する「美しい」に注目して私たちのまわりを改めて眺めてみると、この世界はいままで以上に彩り豊かになる。自分の境界を飛び越えて、さまざまな「美しい」を味わう旅にでてみませんか。

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Posted by ブクログ

ネタバレ


"なぜ風景を見て美しいと感じられるのか。子どもの頃はなんとも思っていなかったはずだ。
それは、こうした風景を美しいとする文化の中で生活するうちに、その文化の見方にしたがって自分の感性がつくられていったからだろう。"
子どもの頃に、風景を美しいと思った記憶。
小学五年生の頃のプリンスエドワード島。
それまではどんな世界遺産も絶景も、心奪われることはなくこの著者と同様に眼前の楽しさに夢中になり、景色の記憶はないに等しい。
それがこの土地に降り立った時、言葉にできない衝撃が胸にきて、島を巡る日々の中でじわじわと心ゲージが満たされていったのをよく覚えている。
あれはそれまでの文化的学びとはまた別物で、景色を美しいと働いた直感だったと思う。

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2025年03月27日

Posted by ブクログ

この本はタイトルで選んだ。「美しいをさがす旅にでよう」

古今東西、「美しい」とされるものたち。
自然、黄金律、美人、アート、身体変工。
その成り立ちや文化的背景を解説していく。

或る文化では美しいとされるものが、私たちにはガラクタのように見えることもある。
なにを以て私たちは美しいとジャッジするのか。
そう思って観るから美しいのだ。必ずしも美が先にあるものではない。
価値観は知らないうちに培われる。自分を取り巻く環境や時代によってがらりと変わる。
敗戦という大きな節目で強制的に変わることもある。
でも、お仕着せの価値観でさえ慣れてしまえば、それが基準になりかわる。

私と小鳥と鈴と。みんな違ってみんないい。
頭ではわかっているつもりでも、改めていろんな具体例に触れると、いかに自分の物差しで
測れないものが世界にはたくさん存在しているのかに気づかされる。
そしてその基準は実は移ろいやすく、絶対のものでもないから、私たちはそれぞれの感じる美しさを
尊重しなければならない。特定の方向から見た世界だけが美しいなんて、ありえないことだからだ。

自分には知りえない素晴らしいもの、美しいものが、世の中には数えきれないほどある。
それを教えてくれた本だった。
自分にはない価値観を受け入れられる、のびのびとした感性を持ちたいと願う。

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2025年02月22日

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