あらすじ
高藤望の仕事は“ライフログ”の分析だ。ライフログは契約者が装着したデバイスから絶えることなく契約者の〈生の記録〉の映像、音声をクラウドに送信し続けるシステムで、犯罪捜査に必要不可欠な要素になっていた。だが殺害被害を追体験する分析官の仕事は、限界を超える過酷なものだ。さらに犯罪者も新たなテクノロジーで対抗し、高藤たちは激しい闘いに巻き込まれていく。すべての体験が記録される、あり得る未来に待つものは!?
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Posted by ブクログ
我孫子武丸さんの新刊。
面白かったです。
始め、何を言ってるのかよく理解できなかったが、読み進めるうちに段々"ライフログ"が、どういうもので、何故必要なのかがわかってきます。最先端技術を駆使した未来の話で、ラストは凄くドキドキしました。この作者は、他の作者と思考回路が(いい意味で)違う感じがします。
Posted by ブクログ
人間版ドライブレコーダーと言ってもいいライフログ。
事件の被害者のそれを追体験しながら分析するライフログ分析官、高藤望。
心を病みながらも仕事を続ける高藤とそのボディガード榊原は、次々に発生する事件を通じて、ライフログを活用した技術の進化とその技術を活用することの是非を問われる事になっていく……。
もしかしたら……と思わせる都市伝説的な憶測をしたくなるような1冊。
アニメのPSYCHO-PASSをなんとなく連想してしまった。
Posted by ブクログ
犯罪捜査ため被害を追体験すると、どんなリスクがあるか… 近未来SF&サスペンス #ライフログ分析官
■あらすじ
検察事務官であり、他人の「生きる記録」を分析するライフログ分析官、高藤望。ライフログには映像と音声が記録されており、犯罪捜査に協力することが仕事である。しかし殺害被害を追体験することで犯人を探し当てるという精神的に過酷なものであった…
■きっと読みたくなるレビュー
近未来SF&サスペンス、きっと技術的にはそんなに遠い話ではなさそうなお話。契約者が人体にデバイスを装着し、視覚や聴覚をログとして保存する。何かあった時、そのデータを基に分析、捜査するという世界観ですね。
えっーーて思うかもですが、考え方はドライブレコーダーと同じですよね。またボディハッキングは急速に発展していて、人体にチップを埋め込んでる人は既にたくさんいるんです。健康管理やより便利な暮らしに役立っているようですよ、自分も若ければ挑戦してたかもしれない。
ただ、そのライフログデータを分析するときに問題がある。当然プライバシーに関わることなのでセキュリティや閲覧権限はしっかり制御しなければなりません。検察官という立場であっても、他人のログを見れるのは犯罪捜査に関わる場合のみなのです。
さらにもっと問題なのは、ライフログ分析官「殺害被害を追体験する」ということ。のぞき見根性だけでは決してやりきれない、精神的に過酷な仕事なのです…
針の筵ともいえる精神的な悲痛っぷりが深々と描かれていくんですよ。我孫子武丸先生と言えば『殺戮にいたる病』が有名。あれほどの残酷描写ではないですが、胃にくるレベルとしては本作もなかなか強烈です。
そして中盤以降、さらなるテクノロジーにビックリ。容量や処理速度など相当なコストがかかりそうですが、将来的には可能でしょうね。さらには悪用する奴らが現れることも当然ある話で、すごい時代になりつつあると鼻水が出そうになりました。
しかしこんなにも捜査技術が進歩しても、犯罪はなくならないんでしょう。どんなことにも光と影があるのが常。技術が発展し、より良い暮らしができるほど、逆に辛い暮らしをしている人へのしわ寄せも深まっていく。そう、経済格差が広がるとどうなるのか、我々は見てきていますよね…
最先端技術も、AIも、不幸な人たちを救う技術であってほしいなーと思いました。
■ぜっさん推しポイント
まったく私事ですが、スマートグラスが欲しいんです。Ray-BanのMeta AIグラスがデザインも洗練されてきてクールだからイチ推しなんですが、ちとお高いのよね。
でも一番やりたいのは、スマートグラスに本の中身をうつして、手ぶらで読書をしてみたいんです。と、まぁ全然関係ないですね。
ただ本書を読むと、刺激的な未来が近づきつつあることを感じられることは間違いないと思います。