あらすじ
同日の同時刻に苦悶と驚愕の表情を残して死亡した四人の少年少女。雑誌記者の浅川は姪の死に不審を抱き調査を始めた。――そしていま、浅川は一本のビデオテープを手にしている。少年たちは、これを見た一週間後に死亡している。浅川は、震える手でビデオをデッキに送り込む。期待と恐怖に顔を歪めながら。画面に光が入る。静かにビデオが始まった……。恐怖とともに、未知なる世界へと導くホラー小説の金字塔。
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Posted by ブクログ
貞子が先行してホラーのイメージが強いが、実際はホラーの枠に全く収まらない。めちゃくちゃスケールのでかい話だった。テレビから出てきてワーキャーしてる映画がくだらなくなる。
他人を犠牲にしてでも助かりたいという人間の生存本能を糧に増殖する、悪意の塊のようなウイルスを産み出したのは貞子か?もはや貞子個人を超えた悪意、増殖への動物的欲望。
まさか天然痘ウイルスの怨念が入ってるとは思わなかった。ウイルスの恨みて。人間中心に考えてるとしっぺ返し喰らう。
オカルトと科学を対立するものではなく、同根のものとする視点も面白い。京極夏彦の百鬼夜行とかと言おうとしてることは近い気がする。
ミステリ、サスペンスとしても完成度が高い。タイムリミットに向かって加速していく焦燥感の表現がすごい。
Posted by ブクログ
ほぼ同時間に突然死した男女4人。ライターの浅川はこの死に不信感をもち調査を進めていくうちに自分もその事件に巻き込まれていく。
超有名ホラー作品の原作。映画版はホラー色を全面に押し出したストーリーみたいだけど、原作はミステリ色も強いストーリーだった。超能力が絡むけど、地道に呪いのビデオを解析して調査を進める過程が面白かった。竜司は今回の事件解決の立役者だったけど、結局助からなかった。また実は童貞のまま死んでしまったという事実もあり、竜司がどういう人間だったのか結局分からずじまいとなってしまった。貞子の睾丸性女性化症候群と天然痘、そこからウイルスの特徴である増殖が繋がり、呪いのビデオを他人に見せなければならないという解決が導かれる。貞子を供養するという、ある種一般的な方法で解決せずに最後にもう一山ある感じがクトゥルフTRPGのようでよくできたストーリーだと思った。
貞子がテレビから這い出して来るイメージが強かったけど、原作ではそのような描写はなかった。
Posted by ブクログ
久し振りに読みたくなって、文庫版を購入。
初読時は映画版を見た後だったので「映画と違う!」と戸惑ったことをよく覚えている。
あれから何十年か経って改めて読んだが、初読時と変わらない怖さ、そして大人になって読んだからこそ味わえた人物描写の緻密さ、世界観の構築の深さを味わうことができた。
『ループ』までの話は何となく覚えているので、『リング』の時点で既に様々な伏線が貼られていることに今更ながら本当に驚いた。
勿論単独で読んでも十分面白いし怖いのだが、色々分かった上で読み直してもまた深く味わえるのが凄い。
これを機に『タイド』まで読みたいなと思う。
分かっていても、時代が変わってもやはり『リング』の怖さは唯一無二だなとしみじみと感じた。
山村貞子という強烈なキャラクターもまた唯一無二だ。
最近はちょっと方向性が違ってきた気はするが……