あらすじ
生きるためには「負けない」ことだ、失ったものにこだわっていないで残されたものを守れ――常在戦場を貫いた坂井三郎の「生きる術」は「うちの決まり」となって戦後も生き続けた。撃てないピストルはただの鉄くずだ、「前後左右上下」を確認しろ、必要な嘘もある、基本に忠実なだけでは死ぬぞ、ホールインワンは本気で狙え。娘には懐剣を与え、笑顔で「行ってらっしゃい」を何より重んじた。愛情と気迫に満ちた坂井三郎が今、蘇る。
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Posted by ブクログ
坂井三郎氏の子女、道子氏が、お父様から受けとった言葉、教育、考え方。
坂井三郎氏が戦後早い時期に「坂井三郎空戦日記」を執筆され、それが「SAMURAI」として米国で発刊されたことで有名人となり、沈黙を良しとする旧海軍の関係者から時に誹謗を受けただろう、そのいきさつについても読み取れる。
坂井三郎氏自身のその後の著作にも、人としての生き方、処世術をテーマにしたものがあるが、本著は娘さんがきめ細かく受け取った言葉、態度、しつけ、身の処し方、等々が綴られており、わたしの中で、とかく零戦の操作に対する詳細な記述を世に残したこととして評価が固まっていた坂井三郎氏の評価を多いに高めるものです。
娘がこんな風に人生を切り開いてくれたら親として本望だろうと思う、理想像があります。
是非、女性にも読んでもらいたい。
Posted by ブクログ
零戦パイロットとして戦った坂井三郎の娘道子さんのエッセイ。
ガダルカナルで自身を撃ったアメリカ人との再会、生活の中での危機回避の心構えや問題解決の基本など、「大空のサムライ」と平行して読んでみてとても興味深かった。
この頃からブロック塀の弱点に砲火を浴びせていたとのこと、リスク管理はさすがですね。