あらすじ
13歳の誕生日、ジョエルのもとに手紙が届く。母を亡くした彼を生き別れた父が引き取るという。父のいる南部の古い屋敷で待っていたのは、ミス・エイミーとその従兄弟のランドルフ。アイダベルという風変わりな少女とも親しくなるが、なぜか父は姿を現さず、屋敷では奇妙なことが続き……。早熟の天才・カポーティのデビュー長編にして幻想的魅力をまとう米文学の記念碑的作品を、村上春樹が新訳。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
13歳の主人公ジョエルが、生き別れた父に会いに南部のヌーン・シティーに行き、父の屋敷で、父の後妻のエイミーやそのいとこのランドルフ、女中のズーと暮らす中で、病気で寝たきりの父に本を読んであげたり、不可解な大人たちに振り回されながら日々を送る。
蠱惑的な場面の描写はいかにもカポーティらしい。
仲良くなったアイダベルと釣りに行く場面は、自然の美しさと思春期の二人の世界に引き込まれるように読んだ。
ジョエルが、破滅的な人生を送る大人たちを顧みつつも、少年時代からの一歩を踏み出そうとするラストが良い。
アメリカ南部の暮らしのどこか気だるげな感じ、マッカラーズの小説に通じる所があって、私は好きです。
Posted by ブクログ
物語がよく分からないまま進んでいく。とりあえず読み進めるしかない。
全ては終末に向かっていく。奇妙なことに、この退廃は、時代背景の異なる現在にも似通ったものがある。登場人物は変な人たちばかりなのだが、もしかしたら間違っているのは背景で、彼らはまともな感性の持ち主なのかもしれないと思い始める。
理解という範疇を越えて、とりあえず読んでおくべき本かもしれない。