【感想・ネタバレ】社会の価値の測り方 「見える化」で地域を豊かにするのレビュー

あらすじ

デジタル環境の急速な進歩により,実態の「見える化」のニーズが高まり,エビデンスに基づいた政策立案や実践が広がる.「幸せ」といった社会的価値の測定に関する方法論の進展も目覚ましい.社会の価値を支える環境,経済,社会の複雑な問題を漫然と放置せず,「見える化」する効能を伝え,新しい発見と実践へと誘う.

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Posted by ブクログ

「地域活性化って、結局何をすればいいんだろう?」
ニュースではよく聞くけれど、どこか言葉だけが先行しているように感じる——。そんな人に読んでほしい一冊でした。

『社会の価値の測り方』は、売上やGDPだけでは見えない「地域の本当の豊かさ」を、どうやって“見える化”するかを考える本です。テーマは少し硬そうですが、実際に読んでみるとかなり実践的で、地域の現場で起きている話が具体的に紹介されているので、とても読みやすい。

特に印象に残ったのは、「漏れバケツ」の考え方です。地域に入ったお金が、チェーン店や域外企業を通じて外へ流れ続けると、いくら観光客が来ても地域は豊かにならない。逆に、地元でお金を循環させる仕組みを作れれば、同じ売上でも地域に残る価値は何倍にもなる。この説明が本当にわかりやすく、「地域経済ってそういうことか」と腑に落ちました。

また、島根県海士町の船舶修理工場の話も良かったです。単なる収支ではなく、「漁師が安心して働ける」という価値まで含めて数字で示していく姿勢に、人を大切にする“見える化”を感じました。

本書を読んで感じたのは、数字は冷たいものではなく、「何を大事にしたいか」を共有するための道具にもなり得るということです。

人口減少や地域衰退の時代だからこそ、「地域に何を残したいのか」を考えたい人におすすめしたい一冊です。

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2026年05月16日

Posted by ブクログ

枝廣さんの本なので読みました。

特に新たに感激したところはありません。
地方創生と地域内資金循環の重要性は普遍ですね

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2026年04月21日

Posted by ブクログ

地域をよくする、環境をよくする、そして最終的に人々が幸せになるためにはどうするべきなのかを考えるための方法論の本である。
LCAやSROI(Social Return On Investment)、産業連関表、変化の理論、幸福度調査など様々な方法論が記載されている。最初から中盤に至るまでは環境と経済の両立を図るための方法論、つまりLCAや産業連関表の方法が記載され、終盤に変化の理論、SROI、幸福度調査というように、実際に物事を進めるために必要な方法が記述されている。専ら方法についての紹介と事例が記述されており、方法論を学ぶためには貴重な一冊となる。ただ、環境問題や実際のところどのような問題が社会で起きているのかということを知るためには別に全く記載がないわけではないが、そっちを知りたければ他の本を読んだほうがよい。自分の考えや気持ちを実際に行動や政策にするという人は読むべき本である。

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2026年04月21日

Posted by ブクログ

 何か変化を創り出したい!と思ったら、「変化の理論」を使ってみましょう。「変化の理論」 とは、関係する人々(ステークホルダー)に積極的に参加してもらいながら、社会課題に取り組むプログラムを計画したり、評価したりするための方法論です。
 わかりやすく言うと、特定の文脈の中で、「どのようにして望ましい変化が起きるのか」を、 包括的かつわかりやすく描くものです。ここで言う「理論」とは、学術的な理論や一般的な法則ではなく、特定の目標を実現するためのプロセスを現場で共有し、実践するための実用的な枠組みを指します。
「変化の理論」の起源は、1950年代に遡るとも言われ、1990年代には貧困地域の活性化を目指すリーダーたちを集めたアスペン研究所による「地域変革のための円卓会議」で使われました。その後、世界に広がり、UNEP(国連環境計画)やGCF(緑の気候基金)がブロジェクトの実施の際に提出を求めるなど、大事な枠組みとなっています。 ます。また、この後紹介するSROI評価を行う際にもよく使われています。


「SROIって何ですか?」
「Social Return On Investment の頭文字で、社会的投資収益率と言います。通常はROI(投資収益率)で、いくら投資したら、いくら収益が上がったかを計算しますよね。SROIは、 単なるリターン(経済的な収益)ではなく、社会的価値としてのリターンを計算し、 しかも金額換算することで、収益率を計算できる、というものです。
 例えば、100万円投資したら、150万円のリターンがあればROIは15ですよね? 同じように、100万円投資したら、150万円分の社会的価値を生み出しているということがわかれば、SRO1は1.5、となるのです。こうすれば、投資に対してどのくらいの価値を生み出したかを見える化することができます」


まず、SROI分析を行う際には、次の8つの原理を遵守することが求められます。
①ステークホルダーに関与してもらう (Involve stakeholders)
②変化を理解する (Understand what changes)
③重要な物事を評価する (Value the things that matter)
④重大な影響を及ぼす物事のみを評価の対象とする(Only include what is material)
⑤過剰な主張をしない (Do not over-claim)
⑥透明性を担保する (Be transparent)
⑦結果を検証する (Verify the result)
⑧対応する (Be responsive) ※2021年に追加された原則
 この原理の多くは会計原則を援用したものですが、「ステークホルダーの関与」はSROI ならではの原理だといえるでしょう。どれも当たり前だと思われる原理ですが、SROI分析のプロセスを通して、これらの原理を遵守しているか、きちんと意識しながら進めていくことが重要です。そうでないと、信頼性のない、身勝手な計算になってしまいかねないからです。
 これらの原理を遵守しながら、SROI分析は次の6つのステージで進めていきます。
ステージ①分析の範囲の決定とステークホルダーの特定
ステージ② 活動のアウトカムのマッピング(インパクトマップ作成)
ステージ③ アウトカムの実証と評価
ステージ④ 活動のインパクトの確認
ステージ⑤ SROIの算出
ステージ⑥ 結果の報告と組織への定着

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2026年04月19日

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