【感想・ネタバレ】社会の価値の測り方 「見える化」で地域を豊かにするのレビュー

あらすじ

デジタル環境の急速な進歩により,実態の「見える化」のニーズが高まり,エビデンスに基づいた政策立案や実践が広がる.「幸せ」といった社会的価値の測定に関する方法論の進展も目覚ましい.社会の価値を支える環境,経済,社会の複雑な問題を漫然と放置せず,「見える化」する効能を伝え,新しい発見と実践へと誘う.

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Posted by ブクログ

 何か変化を創り出したい!と思ったら、「変化の理論」を使ってみましょう。「変化の理論」 とは、関係する人々(ステークホルダー)に積極的に参加してもらいながら、社会課題に取り組むプログラムを計画したり、評価したりするための方法論です。
 わかりやすく言うと、特定の文脈の中で、「どのようにして望ましい変化が起きるのか」を、 包括的かつわかりやすく描くものです。ここで言う「理論」とは、学術的な理論や一般的な法則ではなく、特定の目標を実現するためのプロセスを現場で共有し、実践するための実用的な枠組みを指します。
「変化の理論」の起源は、1950年代に遡るとも言われ、1990年代には貧困地域の活性化を目指すリーダーたちを集めたアスペン研究所による「地域変革のための円卓会議」で使われました。その後、世界に広がり、UNEP(国連環境計画)やGCF(緑の気候基金)がブロジェクトの実施の際に提出を求めるなど、大事な枠組みとなっています。 ます。また、この後紹介するSROI評価を行う際にもよく使われています。


「SROIって何ですか?」
「Social Return On Investment の頭文字で、社会的投資収益率と言います。通常はROI(投資収益率)で、いくら投資したら、いくら収益が上がったかを計算しますよね。SROIは、 単なるリターン(経済的な収益)ではなく、社会的価値としてのリターンを計算し、 しかも金額換算することで、収益率を計算できる、というものです。
 例えば、100万円投資したら、150万円のリターンがあればROIは15ですよね? 同じように、100万円投資したら、150万円分の社会的価値を生み出しているということがわかれば、SRO1は1.5、となるのです。こうすれば、投資に対してどのくらいの価値を生み出したかを見える化することができます」


まず、SROI分析を行う際には、次の8つの原理を遵守することが求められます。
①ステークホルダーに関与してもらう (Involve stakeholders)
②変化を理解する (Understand what changes)
③重要な物事を評価する (Value the things that matter)
④重大な影響を及ぼす物事のみを評価の対象とする(Only include what is material)
⑤過剰な主張をしない (Do not over-claim)
⑥透明性を担保する (Be transparent)
⑦結果を検証する (Verify the result)
⑧対応する (Be responsive) ※2021年に追加された原則
 この原理の多くは会計原則を援用したものですが、「ステークホルダーの関与」はSROI ならではの原理だといえるでしょう。どれも当たり前だと思われる原理ですが、SROI分析のプロセスを通して、これらの原理を遵守しているか、きちんと意識しながら進めていくことが重要です。そうでないと、信頼性のない、身勝手な計算になってしまいかねないからです。
 これらの原理を遵守しながら、SROI分析は次の6つのステージで進めていきます。
ステージ①分析の範囲の決定とステークホルダーの特定
ステージ② 活動のアウトカムのマッピング(インパクトマップ作成)
ステージ③ アウトカムの実証と評価
ステージ④ 活動のインパクトの確認
ステージ⑤ SROIの算出
ステージ⑥ 結果の報告と組織への定着

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2026年04月19日

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