あらすじ
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イタリア文学最大の古典として知られ、700年読み継がれる不朽の名作、ダンテの『神曲』。その地獄篇・煉獄篇・天国篇の世界を、19世紀フランスの画家ギュスターヴ・ドレがビジュアライズしました。約140点の緻密かつ荘厳な版画で『神曲』を見て味わう一冊です。やさしくかみ砕いたわかりやすい訳文もあるので、初めての方も読みやすい物語として楽しめます。美術と古典文学に浸る入門書としても最適!
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Posted by ブクログ
こ、こ、これは……
すごいものを読んでしまったぞ。
ダンテの『神曲』。
ずーーっと挑戦してみたかったんです。
世界史で習ったよね?笑
でも、「難解」「かなりハードルが高い」
というイメージが強くて
なかなか手を出せずにいました。
そんな私が出会ったのが、この一冊。
『ドレの神曲』
原作/ダンテ
挿画/ギュスターヴ・ドレ
訳・構成/谷口江里也
19世紀の画家ギュスターヴ・ドレが
『神曲』の世界を描いた、約140点もの版画。
その挿画が、これでもかというほど収録されています。
そのドレの絵に沿うかたちで
詩人・谷口江里也さんが訳・構成しているので、
これが驚くほど読みやすい。
そして何より、
「『神曲』って、こんなに面白かったの……!?」と衝撃でした。
✧
何に一番驚いたかって?
それはもう、<地獄>ですよ。
『神曲』は、
「地獄篇」「煉獄篇」「天国篇」の3部から成るのですが、
この「地獄篇」のおぞましさと恐怖が、とにかくすごい。
よく「Go to hell!」(地獄へ堕ちろ!)
なんて言うじゃないですか。
……いや、そんなに日常では聞かないけど。笑
でも私は昔から、
「地獄って、そんなに怖いの?」
くらいに思っていたんですよ。
✧
ちなみに私の地獄のイメージは、
子どもの頃に読んだ、宮沢賢治の『ひかりの素足』。
鬼のような存在が
死者を鞭打っている場面が強烈に記憶に残っていて…
長らく、地獄=あれでした。
それはそれで十分怖かったんですけどね。
今回、ドレの描いた地獄を見て思いました。
「あぁ、この地獄は死んでも行きたくない」
死んでから行く場所だけど。笑
✧
灼熱の砂の上で苦しみ続ける者。
煮えたぎるタールの中で
痛みに呻きながら沈み、泳ぎ続ける者。
そして地獄の最下層には、
凍りついた世界<コキュートス>。
地獄って、燃えてるだけじゃないんだ…
むしろ最後、凍るんだ……
もう全部嫌だ。笑
そして恐ろしいのが、
いわゆる凶悪犯罪者だけが
地獄行きになるわけではないこと。
不倫したり。
怒りに我を忘れたり。
おべっかを使ったり。
え、それで地獄!?と思うような罪まで
きっちり分類されている。
読んでいる途中、
「これ、現代人ほとんど地獄行きでは……?」
と思いました。笑
✧
しかもドレの挿画が、本当に凄まじいのです。
暗闇。巨大な岩。うごめく無数の人々。
人間ではないもの。
そして、どこまでも続いているような
圧倒的な絶望。
文章だけでも十分恐ろしいのに、
ドレの絵が加わることで
地獄の「広さ」や「逃げ場のなさ」まで
視覚的に迫ってくるんですよね……
これは怖い。そして、なぜか美しい。
✧
正直、地獄篇のインパクトが強すぎて、
そのあとの煉獄篇、天国篇が
少し霞んでしまったくらいなのですが。笑
何百年も読み継がれてきた理由が、少しわかった気がしました。
こんなにも想像力に満ちていて、
こんなにも禍々しくて、
こんなにも面白い物語だったとは。
いやぁ、面白かった。
これはもう、大人のための、壮大すぎる絵本です。
Posted by ブクログ
ダンテの神曲は聞いたことがあるレベルで内容はしらなかった。神曲の内容自体も面白いが、やはりドレの挿絵が圧巻。
色々な作品に影響を与えているのだと理解できた。読んでおいた方がいい一冊。