【感想・ネタバレ】柳生大作戦(上)のレビュー

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Posted by ブクログ

 荒山徹 著「柳生大作戦(上)」を読みました。

 百済再興を賭け、魔神となった石田三成。これを阻まんと立ち上がるのは、剣客柳生石舟斎ら柳生一族。大和王朝の動乱から関ヶ原の戦いまでを大胆なな歴史解釈で描いた伝奇小説。

 豊臣政権確立から関ヶ原に至るまでの朝鮮出兵など秀吉の不可解な行動を裏から魔神石田三成が操っていたという展開は実際はあり得ないと思いつつも、なるほどと思わされる辺りが作者の力量だと改めて感じさせられました。

 また、時の政権豊臣に取りついた三成に対して、柳生宗矩が徳川に取り入れられ、三成に対抗していくという展開は、説得力が感じられました。

 また、新たな歴史解釈だけでなく、作者得意のおどろおどろしい妖術合戦も今作でも顕在で、そちらもかなり楽しむことができました。

 大和朝廷から関ヶ原まで1000年の死闘を飽きさせることなく、ぐいぐい引き込んでいく展開は、さすがだと思います。

 下巻ではいよいよ関ヶ原に突入、三成と宗矩の死闘の結末を見届けるのがとても楽しみです。

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2013年09月16日

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