あらすじ
第一王子のジェラルドから突然求愛された公爵令嬢のフィリナ。しかし彼女には他に想い人がいた。いつも白い仮面で素顔を隠している寡黙な青年レヴァンだ。
だがジェラルドから、レヴァンは第三王子で、他国の姫と近々婚約予定であると聞かされて……。さらに数日後、フィリナは何者かによって攫われてしまう。犯人は――レヴァン!?
フィリナを古城に閉じ込め、組み敷いて純潔を散らす彼の真意は……?
感情タグBEST3
不遇のヒーロー
生い立ちが不幸で不遇なヒロインよりも、ヒーローが不遇の生い立ちで、女性に興味が全くなかったがヒロインと出会って変質的な愛、執着するヒーローの方が好みです。なのでこの作品はピッタリでした。
Posted by ブクログ
王と側室の秘密のために、幼いころから仮面を付けて生活していたレヴァン。彼は本当は第三王子ということで、レヴァンが好きな侯爵令嬢のフィリナとは身分から言っても障害はなさそうだったのが、彼らの前に第一王子のジェラルドが現れたことから話がこんがらがっていきます。
それまで穏やかな性格だったレヴァンが、愛するフィリナを奪われるかもしれないと思い込んで、フィリナを攫ったり、身体を無理やりかさねたり。フィリナもレヴァンを愛しているのに、レヴァンのことを考えると素直になれない状況で、お互い好きなのに思いが伝わりません。
ところどころ、レヴァン側の心情が語られているのが、レヴァンのもどかしさが伝わってきて、歪んだ愛がテーマのソーニャ文庫ですが、許せるくらいの歪みでした(^^ゞ
最後にはレヴァンの出生の秘密も明らかになり、フィリナとハッピーエンドに終わって、読後感はよかったです。
惜しいのはイラストかな?好きな絵師さんだったら、★5個だったかなって思いました。