あらすじ
旅の終焉。覚醒の時。そして別れ――
ついに旅の目的地である旧ガルディア魔導帝国へと足を踏み入れたネロとアーシェ。そこは、魔法使いたちの呪いによって荒野と化した不毛の領域だった。皇都跡地を目指してさらに歩き続けた二人は、水と食料が尽きるころ、中継地点である“小さな古城”へとたどり着く。そこには、圧政に耐えかね国を追われた人々が寄り添うように暮らしていた……。
一方、“真実の書”を奪ったギルダという名の魔女を追う、エスタルトの軍人モーガンは、300年前にも同じ名前の魔女が存在していたことを知る。魔導帝国の皇帝となるはずだったその魔女は、帝国の滅亡とともに処刑されたという。手がかりを求め、モーガンもまた旧魔導帝国の地へと向かう。
そして、皇都跡地ではひとりの魔女が、“その時”が訪れるのを静かに待っていた……。長い道のりを経て、旅の終わりを迎えたネロとアーシェを待つのは、希望か、それとも……。
優しさと残酷さに満ちた世界を旅する少年と魔女の娘の物語、いよいよ完結。
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。
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Posted by ブクログ
アーシェに角人の血が混ざっていることが分かり、旧ガルディア魔導帝国内に入りギルダと会い儀式の真実が分かってから話は急展開。物語が転がるようになり面白くなった。旧ガルディア魔導帝国の滅んだ真実、ギルダとミドアの確執、アーシェの魔法とアンの蘇生と謎が解明され面白い。
魔法を使えるようになったアーシェが頼もしい。ギルダはただの人間となり、アーシェは不老不死に近い魔法使いとなり、といろいろあったが、アーシェとネロが互いのことを許せて愛し合えるハッピーエンドで良かった。未来のことは誰にも分からない!大好きな人たちに囲まれて、アーシェとネロが穏やかに暮らしていけるといい。ヒトは希望を失っても新しい希望があれば生きていけるものだから。