【感想・ネタバレ】ハイデガーの超-政治――ナチズムとの対決/存在・技術・国家への問いのレビュー

あらすじ

20世紀最大の哲学者ハイデガーはなぜナチスに加担したのか?
「黒ノート」の「反ユダヤ主義的」覚書の真意とは?
後期の「存在の思索」に秘められた政治的メッセージとは?
『存在と時間』以後のハイデガー後期思想を徹底解明!

従来のハイデガー像をくつがえす「ハイデガー・ナチズム論」の決定版!

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本書を読まずにハイデガーは語れない!
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◎書評掲載
2020年7月10日 『文藝春秋』2020年8月号、評者・角幡唯介氏
2020年4月16日 『表現者クライテリオン』2020年5月号、評者・篠崎奏平氏
2020年3月29日 読売新聞「本よみうり堂」、評者・苅部直氏

「存在の問い」そのものが、ハイデガーの政治的実践だった!
ハイデガーの「存在への問い」は独自の共同体構想と、それに基づいた現実政治に対する批判を内包したものだった――その反ユダヤ主義的とも取りうる覚書によって衝撃を与えた最新資料「黒ノート」の詳細な検討も交えつつ、ハイデガーのナチスとの関わりを時系列的に丹念に描きだし、彼みずからが「超-政治」と呼んだ「存在の問い」の政治性を浮き彫りにする。
1930年代後半以降の「存在の思索」の一環としての技術論と近代国家批判にも論及し、現代社会の本質を剔抉する後期思想のアクチュアルな意義を平易な言葉でわかりやすく解説。
現代の混迷した政治状況に見通しを与えるべく、ハイデガー研究の第一人者が満を持して世に問う渾身の著!

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Posted by ブクログ

この本を読むにあたってある程度のハイデガーの知識が前提になるとは思いましが、そのような前提されている断片的なハイデガーの知識を大きな一つの流れとして捉えるための手引書になると思いました。
単なるハイデガー礼賛の書だという先入観を持った人は、まず、あとがきから読むと良いでしょう。

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2020年12月12日

Posted by ブクログ

非常に面白く読ませてもらったのだが、ハイデガー思想におけるナチスとの対決という側面を若干過剰に強調する筆者の姿勢から、「もしある哲学がナチズムと親和的であるならば、それは思想として二流、三流である」といった俗的な先入観があるのではないかという印象を受けた。しかしその点を除けば、とても学びの多い読書体験だった。反近代的な価値観を称揚さえすれば近代を乗り越えられると考えている近頃の政治思想に対する強力な批判者としてハイデガーを受容することは、私たちに様々な洞察を与えてくれるだろう。
印象論に過ぎないのだが、もし筆者の描いたハイデガーの姿が真正のものだとしたら、なぜハイデガーにとってナチズムへの対決がニーチェへの対決であったのかも納得できる。というのも、ニーチェ哲学は、やはり、ナチズムと親和性が高く、そしてこれもやはり「主体性の形而上学」の一部、あるいはその究極形に過ぎないからだ。

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2023年09月15日

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