あらすじ
2012年12月、自民党の大勝によって、政権交代が起こった。その後、安倍政権が景気回復のために掲げる「アベノミクス」と呼ばれる経済政策が新聞紙上やニュースを、騒がせている。なかでも最も注目されるのは「デフレ・円高対策」だ。日銀法改正を視野に入れた大胆な金融緩和により、安倍政権は「名目3%以上の経済成長」を達成するとぶち上げた。著者はこの「アベノミクス」に対して、強い不快感を示さざるを得ない。本書では読者に対して、根源的な問いを投げかけたい。日本経済は本当に「成長」することができるのだろうか? そもそも「成長」は、必要なのだろうか?
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Posted by ブクログ
私は、浜先生の斜に構えが厳しい口調が、好きな時もあればそうでないときもあります。
本書では、ちょっと毒づいているなぁ、というのが正直な感想です。けれども、本書は、アベノミクスやリフレ政策のデメリットを知りたい、一般の方向けの入門書だと思います。経済にあまり詳しくない方でも読みやすいのではないでしょうか。
ただし、参考のためにアベノミクス推進派の方の著書も数冊読んで頂きたいなと思います。
浜先生の著書は、過去の歴史を紐解いて、今回の事象に当てはめて説明して下さる点で、とてもわかりやすいです。また、今日に至る経緯も分かりやすいです。
発刊時に比べて少しずつ環境の変化はあるものの、まだ資産バブルと実物デフレは見られます。資産バブルに目を向けて「脱デフレ」と判断するような、誤った方向にだけは進んで欲しくありません。
貿易赤字も恒常化しつつあり、通貨安が必ずしも喜ばしくなくなってきています。浜先生のおっしゃるように、過度の円安信仰は危険なにおいがします。
Posted by ブクログ
現在の安倍政権の進める政策アベノミクスに対して、
著者なりの視点から、警鐘を鳴らす内容。
3本の矢毎に整理されており、大変分かりやすい。
個人的には色々な考え方・見方があって良いと思う。
大事なのはこうした本を読んで、自分でどう考えるのか?ということ。
今後の日本に求められるキーワードとして「分配」が挙げられている。
分配の是非はともかく、日本が変わらなければならないことは事実。
何を変える必要があり、何を変える必要はないのか?
このことについては、関心を持って政治情勢を注視していきたい。