【感想・ネタバレ】境界性パーソナリティ障害のレビュー

あらすじ

普段はしっかり者で思いやりのある人が、急に逆ギレする、わざと人を怒らせる、不可解な言動を繰り返す、それが境界性パーソナリティ障害だ。現代人に急速に増えているこれらの例は「性格」の問題でなく、れっきとした病。ある「きっかけ」で突然そういう「状態」になり、果ては場当たり的なセックスや万引き、自傷行為にまでエスカレートする。彼らの心の中では何が起きていて、何が問題なのか。理解しがたい精神の病を、わかりやすく解説。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

タイトルに惹かれて購入。
境界性パーソナリティー障害について、コンパクトにまとめていて、理解しやすかったです。昔の自分と当てはめてみると、スーっと納得できる部分もありました。
特に印象的だったのは、対人関係の変動の激しさです。最初は意気投合して仲良くなるのに、自分の思い通りにならないことが起こると、急に裏切られた感に苛まれて、評価が裏返り、嫌ってしまう点でした。
今までこのような種類の本を読んできましたが、自分の経験と照らし合わせると、一番納得できた本に出会えました。
著者は精神科医ですが、専門家視点で語っているのではなく、なるべく当事者に近づいているような視点で書かれているので、読みやすかったです。
この本で治るというわけではありませんが、一歩前に進ませてくれる対策が多くあり、安心や希望を与えてくれるような本でした。同じような悩みを抱えている方だけでなく、周囲にそういう方がいたら、参考にぜひ読んでいただきたいなと思いました。

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2019年04月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

泣きたい気持ちとごめんなさいの気持ちでいっぱいだ

自分の取扱い説明書をやっとやっと得たような感じ。まるで料理のレシピみたいにその通りにいまの自分がつくられてる。

「境界性パーソナリティ障害は、自己を確立するための産みの苦しみが、難産になったようなものである。…けれども、生まれることが自然なプロセスであるように、境界性パーソナリティ障害も、早晩落ち着き、回復を遂げることが自然な経過なのである。…どんなにつらいことがあろうと、とにかく生き続けさえすれば、それは必ず克服され、本来の自分にたどり着いていく。」

支える人に向けて書かれているけれど、当事者側、思い当たる側も必読な本だと思う。
・自分の特性を理解すること、自分をコントロールする術を知ること
・一旦「過去の自分が死ぬ」というフェーズを経ること
・生活習慣を整え、規則正しい生活を送ること
・自分史をつくり、過去の自分と現在の自分を統合させること

わたしは、これを乗り越えて、生きて生きたいと強く思う。

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2018年02月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

一度読んだだけではとてもじゃないけど理解できなかった。効果があるといわれる弁証法的行動療法も調べてみたい。

・もっとも重要なことは、変わらないペースで、変わらない距離を保ちながら、関心を注ぎ続けるということである
・境界性パーソナリティ障害の改善において、治療云々よりまず重要なのは、生活の枠組みをしっかり整えることである

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2021年05月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

『親のイマーゴ』が強すぎる。
親のイマーゴとは?
親を神のように絶対視して、対象に投影された自己愛。

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2020年02月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

【読んだきっかけ】
たまたまフォローしていた人に教えていただいて。

【感想】
人生ずっと暗闇のなかを歩いているような、どうにもできない「生きづらさ」を感じていた私にとって、この本との出会いは人生の転機になりました。

境界性パーソナリティについての解説がされているのですが、尋常じゃなく当てはまる。「自分のしんどさ、生きづらさの原因がちゃんと存在するんだ」ということを知ってから、本当に生きやすくなりました。

生まれてきてからずーっと「死」について考えていて、「死にたい」「消えてしまいたい」と言うこともあったし、「生」に対するこだわりがまったくなかった。自分という存在を否定し続けてきたし、自傷をして生きていてもいいんだと安心感を得ることもありました。

でも、この本を読んでから「死」について考えることがかなり減りました。ふつうの人は延々と「死にたい」って思ったりしないんだな。なんだこれめっちゃ楽。って、ようやく生きることへの安心を感じられたように思います。

この本の存在を知ったのはたまたまだったのですが、ご縁があって知ることができて心からありがたく思ってます。「もっと、もっと早く知りたかった」というのも本音ですが、「人生、もう限界だ」と強く感じ始めていたタイミングで知れたのはなにかの縁なのかな、と思ったり。

原因がよく分からないけれど「生きづらさ」を抱えている方、(特に小さいころの)両親との関係がふつうじゃなかったなと感じる方、両親からの扱いがおかしかったと感じる方(暴力、ネグレクト、離婚、過保護なども)、ぜひ読んでほしいなと思います。

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2019年02月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

境界性人格障害(BPD)について、わかりやすくまとめられている。

状態像、理解の仕方、急増の理由、支援の仕方、予後など。
とくに、ベースにある性格のタイプによって理解の仕方が異なるというところが勉強になった。

BPDはあくまで症状なので、発現して、徐々に落ち着いていく。
だからこそ、ベースを理解することが大切なのだと思う。

専門家に限らず、身近な人の支えが得られるかどうかって大きいんだなと思った。

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2013年02月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「境界性パーソナリティー障害」と聞くとなんのことかよくわからないけれど、「激しい性格」「躁鬱がはげしい性格」…など、「性格」と捉えられていたものが、性格ではなく適切な治療を受ける必要がある「病気」として捉えたもの。

「最大の特徴ある症状としては、変動が激しいということ。気分、対人関係、自己のアイデンティティの面でも、短い間に揺れ動き、別人のように状態や方向性がかわってしまう。しまも、まったく正反対の方向に、両極端に揺れ動くのが特徴である。」

思春期、二十代前半など特に恋愛期において発症するケースが多い。
今は低年齢化も進み、その方が症状が深刻。
身近にそういう人がいたら、症状を理解したり、適切に支えたりするのに、この本は役立つと思う。

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2013年11月02日

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