【感想・ネタバレ】絶叫城殺人事件のレビュー

あらすじ

「NIGHT PROWLER(夜、うろつく者)」と記された小さな紙片を、口の中に押し込まれ、次々と殺害される若い女。残酷な無差別殺人事件の陰には、カルトなホラー・ゲームに登場するヴァーチャルな怪物が――。暗鬱の「絶叫城」に展開する表題作ほか、「黒鳥亭」「壺中庵」「月宮殿」「雪華楼」「紅雨荘」と、底知れぬ恐怖を孕んで闇に聳える六つの迷宮の謎に、火村とアリスのコンビが挑む。

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めちゃくちゃ好きです~~~!!
あまりにも好みの話ばっかりで、外出するときも片時も離したくなくて結果的にボロボロになってしまった。それもまた味。
特に一番最初の黒鳥亭殺人事件が好きすぎて好きすぎて…。
アリスってやっぱし推理小説書いてるんだからひらめき力はあるのね。トンチキ推理って言ってごめんね。

あとは表題作の絶叫城殺人事件は、アリスが最後に犯人に思う言葉がとても印象的。犯人はこの後どうなるんでしょうか。

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2022年05月06日

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ネタバレ

中・短編集で、殺人事件が夜起こる、変わった建物が出てくることが共通した様々な短編集。長編の後だったけど、読みごたえがなくなるってことはなく、このくらいの事件だったらこれくらいの分量になるよねって思えた。ロジカルに描く作家さんなので、動機や謎解き、自分では解けなかったけど、伏線ぽいなと思っていた部分の答え合わせができる楽しみが味わえる。昔の話と思っていたけど、宇多田ヒカルがの歌が出てきて、あ、私の子供の時代かあ、とか思った。

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2026年07月04日

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ネタバレ

やるせない話が多かった。どれも事件そのものというよりも、結末が悲しすぎる。素直な子供が気がついたとき、どう思ってしまうのだろうか(黒鳥邸)。 壺中庵は犯人がバカすぎるし、月宮殿は、もういいじゃん、あいつらが罰せられればいいよって思った。雪花楼は、偶然の範囲について考えた。かわいそう、とは言えないかもしれないけども。紅雨荘は、とても悲しい。裏切ったことは悪いのかもしれないけども、それだけが縋るものだったっていうのが、少し同情。表題作はもう、事件がどうこうよりも、結末が悲しい。犯人も、最後の被害者も。

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2022年10月02日

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ネタバレ

(短編)火村&有栖シリーズ11

黒鳥亭(こくちょうてい)殺人事件
壺中庵(こちゅうあん)殺人事件
月宮殿(げつきゅうでん)殺人事件
雪華楼(せつかろう)殺人事件
紅雨荘(べにさめそう)殺人事件
絶叫城(ぜっきょうじょう)殺人事件
あとがき
〜殺人事件というタイトルをつけないようにしていた作者がなぜこのシリーズを書くことになったかについて。
建物の名前+殺人事件と殺人が行われるのは夜という縛りがあったという話など。

文庫版あとがき
「ゴールドベルグ変奏曲」で演奏者と楽器の違いが、アリスと火村のキャラクター対比になってるという話が、なかなかおもしろいなと思ったり。何気にシリーズで、アリスはよくクラシック聞いてたり、ヘビメタバンド詳しかったりするよなぁと。火村先生はよく運転しながらだとか、ご機嫌だと、鼻歌歌ってたりするなぁと。「46番目の密室」も同じクラシックきいてたよね。
絶叫城のタイトルは今はなき、スペースワールドで絶叫マシン全制覇したときに生まれたタイトルだとか。

解説 竹島 清(建築コンサルタント)  
建物からの物語解説と、自身が手がけた建築物?に関する秘密のお話が面白かったです。病院長は隠し部屋をつくりたがる話とか、事実は小説より奇なりって感じで。建築の仕事をしていると秘密を知りやすいとうのも面白かったです。「紅雨荘殺人事件」実写の折には、竹島さんの引っ越し先のお宅を、事件現場の舞台にして、もらって欲しいかもしれない。(笑)
好み的には、月宮殿→絶叫城→黒鳥亭かな。
絶叫城は、東京のホテルに缶詰めのアリス先生と片桐さんのやり取りがみられて楽しかった。

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2022年02月13日

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――

 再読。

 家にいる時間が長くなると、気付かなかったことにも気付くようになるもので。
 多分近所から逃げ出したインコが家の裏で鳴いてたり、
 いまとても綺麗にカッコウが鳴いてたり。
 調布飛行場の空便は案外真上飛ぶんだなぁとか。
 裏のお家は紫陽花育ててて、いい季節。紫陽花ってちゃんと育てると長生きするのねぇ。

 そんなわけで短編集、『絶叫城』です。
 有栖川作品の中でも結構好きで度々手に取るのだけれど、どれも非常にらしくて良いのです。
 黒鳥邸は全体の、静かに謎に浸る感覚と真相のやりきれなさと。
 壺中庵の密室トリックはいかにも有栖川、って感じ。
 月宮殿はそのタイトルと、実際に登場してくる人物たちのギャップ。そこに有栖川さんの独特な視線を感じるところ。
 雪華楼ではミステリの、有り得なさとの戦いが垣間見えるけれど、あとがきを読むとそれこそ事実は小説よりも奇なり。
 紅雨荘は骨太な真相と、本筋とは関係ないところでアリスがロマンチストなのがにやり。

 そして表題の絶叫城。これは実は短編集の筋からは外れているんだけれど、作家アリスの真髄なんじゃないかと思っている。導入から事件の様相、解決までの流れと、何より火村先生との関係性がよく出ている。その上で事件の真相を暴くときの、ひどくぞっとする闇の深さ。それに対面するアリスと火村先生の描かれかたは、他の作品すべてに通じている核みたいなものが明確で、とても読み応えがある。

 レヴュ書いてなかったので改めて。
 これもまた、気付かなかったことに気付いてる、ということなのかしら。
 しかしいろいろ読むもの沢山あるんだけどなぁ…はふう。

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2021年06月02日

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本当は、私は作家アリスシリーズの長編が読みたいのだ。
だけど、作家アリスシリーズの短編は本当にどれもレベルが高くて、長編と同じくらいの満足感が得られる。本作品もそういった短編集の一冊。
多分、キャラが良く書けてることが成功に繋がってる。
作家アリスの有栖川は学生アリスシリーズの作者で、学生アリスの有栖川は作家アリスシリーズを書いてる、という設定らしいが、作家としては学生アリスの有栖川の方が上な気がしてる。

どれも建物に関係する事件だけど、亭、庵、殿、荘、城、と建物を表す漢字をダブらせずにタイトルにしてる。(まだあるな、堂、家、邸、館、屋…有栖川さん続編行けるんと違いますか?)
本作品でも火村とアリスはイイ感じにいちゃいちゃしてる。

・黒鳥亭殺人事件…出だしが長編感満載。これだけの重厚感を短編に捧げるなんて贅沢だ。
殺人を憎んでる火村が、無垢な少女が結果的に起こしてしまった殺人に対した時の配慮に感銘を受けた。探偵にはどんな事件でも真実を暴かないと気が済まない人種がいるけど、火村には人情がある。まともだ。
「女嫌いだが、子供は嫌いではない火村が言う。」、って火村先生やっぱり女は嫌いなのねーそうなのねー、と腐女子的思考回路が刺激されました。本作品の個人的ポイント。

・壺中庵殺人事件…こういう場合最初に部屋に入った人がアヤシイから、犯人は分かってしまった。地下の書斎、なかなか使いにくそう。

・月宮殿殺人事件…『双頭の悪魔』を読んだばかりで、シュヴァルの理想宮ネタまた来た、って印象。しかし結末は建物関係なかった。こういう目眩ましの設定をとても詳細に詰めるところが有栖川さんらしい。見事につられた。

・雪華楼殺人事件…建物からたまたま外に投げた瓶が落下してきた人の頭に当たったとか、有栖川さんにしては珍しく「そんなバカな!」的趣向。たまにはイイ。

・紅雨荘殺人事件…二つの似通った建造物を利用して殺人現場を移動させるネタ。手の込んだ事件で面白かった。ただ、紅雨荘を舞台にした映画はあまり面白そうに思えなかった…。

・絶叫城殺人事件…中編と言っていいくらい長めの話。愉快犯(?)の犯行動機は現代にはびこる問題とリンクする。もし身内が連続殺人犯だと知ってしまったら、自分はどうするだろう。
火村の勧善懲悪を堪能できる話でした。

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2018年09月30日

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全体的に他の作品に比べると微妙な気がする。物語としては『雪華楼殺人事件』が良かったけど(笑)火村からFAXへのアリスの反応が(笑)『絶叫城殺人事件』は展開としては良かったけど犯人が少し微妙かな。もう少し黒い感じの方が好みなので(笑)とりあえず火村とアリスの会話は楽しめたし、トリックとか良かったし、全体的には火村シリーズを楽しめたから良いかな(笑)

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2025年11月23日

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名探偵が何故犯人を追い詰められるか

絶叫城殺人事件はドラマで観たけど切ない話だった。。

p311〜絶叫城殺人事件
「おかしな表現になるけれど、事件の全体を観察して彼が見抜くのは、犯罪のパターンというよりも……犯人が拠り所としたものやと思うんです。ある時は手の込んだ偽造工作であったり、またある時は見えにくい犯行動機であったり…」
(略)
まだ抗弁する余地がありそうな犯人が、彼に推理をぶつけられてにわかに崩れ落ちてしまうこと。いくら火村の指摘に理があろうと、死に物狂いでもがきそうな場面でも、犯人たちの多くは思いがけず脆かった。何故ああなるのか?ー拠り所を突かれたからだ。どんな犯罪にも、そこさえ見逃してくれたら、と犯人が祈っている急所があるのではないか。火村の目はそこで焦点を結び、「お前が嫌なのは、こうされることだろう」とばかりに光を当てて犯罪者を射ち落とす。私にはそう思えるのだが。

た、たしかにっ!!!いやな言い方だけど、これすごく使える言い訳。名探偵が何故犯人を追い詰められるか、の。でもとても納得してしまう言い訳を考えたのだからすごい。

プロファイリングを信じないところとか、ゲームは心の闇を深くするのか?の議論

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2026年10月04日

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あくまで好みとしての話だけども、いいなと思えるものとちょっとなと思えるものがはっきりわかれた。

壺中庵とか紅雨亭とか絶叫城はトリックとかしっかり納得のいくものだったけども、その他の短編にはトリックのためのトリックという感じがして見世物感が強く出る気がした。

とはいえ、20Qなど随所にらしさもでていて、全体としては氏の作風はしっかり味わえると思う。

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2023年08月05日

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