あらすじ
多様性と数の多さで知られ,人の生活とのかかわりが深い昆虫は,養蜂など益をもたらす反面,害ももたらす.実際,食料を守り,病気を根絶する研究は現在も続いている.他方で,マゴットセラピー,バイオミメティクス等,昆虫の新たな活用が始まっている.人間と昆虫のこれまでをふまえつつ,新たな関係性を展望する.
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Posted by ブクログ
「岩波ジュニア新書」というレーベルがそうなのか、著者である沼田英治の文章がそうなのかは分からないが、めちゃくちゃ読みやすい。
この本みたいに学者が書いてる本は「本のテーマに沿った情報」と「著者の経験(自分語り)」の割合が大事だが、この本はそれが丁度良く、それぞれの情報がすんなり入ってくる。
プロローグが「ゴキブリから考えてみよう」という、最初からフルスロットルな感じが良い。
その後も「そもそも昆虫とは?」という教科書で習うようなところからスタートし、人間と昆虫が作り上げてきた歴史を、かなり端的にまとめているため、ファスト教養としても素晴らしい。
個人的には「マゴットセラピー」という蛆を使った治療法があることを知らなかった為、それ関連の本を読むのも有りだなと感じた。