あらすじ
ぺトラス皇帝の件以来よりチキタ達と深く関わりを持つようになったバランス。彼は人喰いの妖ラーが人間化していることに気づく…。そんな時、人間のはずの悪女パイエが妖の姿でチキタ達の前に現れた!!はたしてパイエの目的は…。新章スタート!!
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人喰い妖怪ラー・ラム・デラルに家族を殺された少年チキタ。あわや自分も殺されるかと思いきやあまりの不味さに難を逃れ、更に“不味い人間は百年大切に飼育するとたいそう美味になる”という噂を信じたラーの餌としてと一緒に暮らすことになり…
この始まりからして凄惨極まりないのですが、本作は軽いテンポで読ませてくれます。
最初はチキタを家畜としか見ていなかった無邪気で残酷なラーが、チキタやチキタを通じて出会う人間達によってだんだんと「愛情」を理解していく様は反面、過去に殺した人間達についての苦悩を生むことにもなり、読んでいて切ないです。
一見かわいらしい絵柄ですが、生と死、人間の欲深さ・愛情、誰もが持つ二面性、様々なテーマを内包していて、読み応えは抜群。
いつか食べられてしまうチキタとラー・ラム・デラルの暮らしはどんな終わりを迎えるのか。
涙なしには読めない名作です!
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ネタバレはありません。