あらすじ
凶悪犯だけが棲む海上刑務所に世界中が恐れる“犯罪王”として誤って収監された男の正体は、ゴキブリしか殺したことのない小市民・マルキ。果たして大逆転した運命の行く先は──!?
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Posted by ブクログ
小路啓之先生の描く男の娘最高や! カワイイ女ヒロインなんていらんかったんや!
わたしの中での小路啓之の代名詞といえば、最高にブッ飛んでいながらも最高に洗練されたキャラ造形。今作でも存分に堪能させていただきました。
『痴漢の冤罪の人に限って大人しく捕まるらしい』
とか、
『そんな時 ボクは壁紙の模様を数えます』
とか、
『どれほどの紳士かと問われればまず女性から殺す!』
とか、
『まずは鼻に一発!』
とか、
キャラへの感情移入の材料や、設定の補強材、そういうマンガ的説得力のスパイスの振り方が相変わらずスゲ――上手い。洒脱な漫画力。
ダイアローグはむちゃくちゃブッ飛んでるのにさらりと読み下せるのは、か細い描線や白めの画面、そういう絵的な部分の淡白さできちんと足し引きされてるからかな。クセはあるけどクドさはない。小路啓之、スバラシー。
『来世であいましょう』は1話読んだ時点でノックアウトされちゃってたんだけど、『ポポネポ』はマコ・マリが独白するあたりから一気にエンジン点火でギュンギュン吹っ飛んでくる感じ。1巻読み終えてパタンと本を閉じたら「ヤベー面白ェ――」ってノックアウトされちゃってたパターン。
畜生はやく二巻読みてえよお。
ああ、カルタまやなチャンはネクストヒロインの座に付くのだろうか。
あ、あと囚人たちの衣装に書かれる囚人番号が地味ィ――に好き。こういう記号の個別アレンジってのがなんか琴線にシビビ触れまくる。