【感想・ネタバレ】見えない性的指向 アセクシュアルのすべて――誰にも性的魅力を感じない私たちについてのレビュー

あらすじ

性的な関心が少ない、性的なものに惹かれない「アセクシュアル」を自認する人が増えている。

アセクシュアリティの概説から暮らしの中で受ける誤解、さらには自分が、恋人が、友人がアセクシュアルだった場合の理解と対応まで、当事者として活動してきた著者が丁寧に説くアセクシュアルコミュニティとその周辺の人たちにとって福音となる一冊。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

『見えない性的指向 アセクシュアルのすべて』を通読し、アセクシュアルという概念について理解を深めた。アセクシュアルは性的指向の一形態であり、他者に対して性的に惹かれない人々を指す。本書では、それが病気や障害ではなく、健全かつ成熟した状態においても見られる現象であることが強調されている。 構成としては、前半でアセクシュアルの定義や特徴が整理され、後半ではアセクシュアル当事者への接し方や、当事者自身がどのように受け入れていくかについて解説されている。ただし、専門用語の多さにより、読者が理解を補うために前半へ戻る必要が生じる点は効率性を損なう要因となっていた。巻末に用語集を設ければ、読者体験の質は大幅に改善されたと考えられる。 総じて、本書はアセクシュアルを理解するうえで有用なリソースである一方、知識の整理や読者への配慮という観点では改善の余地がある。編集上の工夫が加われば、より多様な層にとって実務的にも価値の高い書籍になるだろう

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2025年09月11日

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