あらすじ
ネット界で尊敬を集めるブロガーfinalvent氏の第1作。自身の人生を「からっぽだった」「失敗だった」と吐露する稀有なスタンスが多くの人の共感を呼び、誰もが体験する人生の苦難と空虚感を受け止めるヒントとして話題となっている。読後に得られる考えることへの信頼と「明るい諦観」は一生を支える心強い武器になるはずだ。
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Posted by ブクログ
世の中で語られる「成功者」の伝記は数多ありますが、一方で、その成功者以外の人々、おそらくほとんど大多数の人々のうちの一人が、自分の人生について語った作品が本作品です。
冒頭、というか表紙に記される筆者の心情「自分の人生はなんだったんだろうかと思うようになった。なんだったか?からっぽだった。特に人生の意味といったものはなかった気がする」に、偽らざる本音だと感じてしまいます。
自分自身、30歳を過ぎて、本当に思い通りにならないこともいくつか経験して、それでもまだ人生の意味というか、ある目標に向かって走っていくということを諦めていない。けれども、思いもよらない事柄が自分に起こるし、それを受け入れるしかないんだよな、と、読み終えたとき、すっとそのことが穏やかに心に入ってくる感覚がありました。
Posted by ブクログ
冒頭で「失敗した人生」であるということが書いてあったので、偏見ではあるがいわゆる底辺社会を這いずり回り55歳まで生きてきた人の本だと思った。
読み終わってみて「普通の人」だと思った。
「普通の人」であるかがいかに難しいか、を考えるならばこの人は決して「失敗した人」ではない。
失敗の定義がかみ合っていない可能性があるので、なんとも言えないが
とにかく「失敗した人でない」と思った理由は、この人が「常に前向きで自然体」だからだと思う。
何があっても最終的には「甘受している」点、これが大きい
難病然り、子ども然り。
社会的意義が在るとも思った。
昔ならこういう本は出なかっただろう。
エッセイという形でごく一部の作家が巧みな文体と観察眼を用いて執筆されたごく一部だったろう。
別にこの人は文章が上手いわけでもない、観察眼は鋭いが、とにかくブログという新しいメディアがきっかけとなっていることに大きな意義があると思う
Posted by ブクログ
極東ブログで有名なfinalventさんの本。
この人のBLOG、twitterを読んでると、語学に詳しくかったり、プログラミングやってたり、沖縄で暮らしたことがあったり。。。と、すごく職業が想像しずらくて、どんな人なんだろうって多くの人が気になってたはず。
本書はその種明かし本で「なるほど、それでか」って納得しながら面白く読めた。ただ大学以前のことはまったく書かれてないし、結婚&恋愛のこともすごくあっさりとしか書いてない。
アイドルのヌード写真集買ったら、なんだあんま脱いでねえじゃん、みたいな感じもある。
やっぱり意外だったのは4人の子持ちだったことで、沖縄で避妊せずに暮らしてたら自然とできたとか書いてあって、ビッグダディじゃんと突っ込まずにはいられない。
あとはクリスマスはしょぼーんとしてた、とかハゲに悩んだとか意外と人間味にあふれた人だったんですね。
文章はブログよりだいぶ簡単で読みやすい。
2ちゃんの「~だけど質問ある?」みたいなスレッドに似た感じでサクサク読める。「沖縄住んでたけど質問ある?」「難病になったけど質問ある?」みたいな感じ。
内容としては沖縄の結婚式の話やリベラル・アーツの話などが面白かった。
あとは料理の話をもっと読みたかったなあと。