あらすじ
X-MENの創設メンバーであるマーベルガールことジーン・グレイ。テレパシーとテレキネシスを操る彼女は、己の非力さに悩む日々を送っていた。
しかし、衛星軌道上で起きたX-MEN拉致事件をきっかけに、彼女は「フェニックス」として新たに生まれ変わる。
まるで別人のようなパワーの権化となった彼女は、幾度もX-MENの危機を救い、ついには宇宙の崩壊さえも食い止めた。以前の気弱なジーン・グレイはもういない。だがしかし、フェニックスの変貌は彼女に恩恵をもたらしただけではなかったのである……
クレアモント、バーン、オースティン…黄金トリオの手による現代アメリカンコミックスの原点となった最重要ストーリーが登場!
【収録】X-MEN #129-137(1980)
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
X-MENシリーズの伝説に残る「ダーク・フェニックスサーガ」の邦訳。ジーンに訪れるダーク・フェニックスとしての悲劇的な結末はさることながら、それまでの過程が、一つの事件を解決する中でちゃんと布石を打っているのがすぐれている。矢継ぎ早に様々な苦難に対処していく中で、いつの間にかどうにもならなくなっていく様に哀しさがある。
力を持ち過ぎた故の悲劇、というテーマは他の作品でも良く語られるものだが、この最後の一話のジーンの独白からウォッチャーの語りまで、すべてにおいて色あせない魅力があると感じた。
ヘルファイヤー・クラブ、ホワイトクイーン、ダズラーにキティ・プライドなど、その後のX-MENでも重要なキャラクター、設定の初登場もこのサーガ内。資料的な価値も高い一冊なので、X-MENファンなら必携。