あらすじ
日本社会に根強く残る男女間の賃金格差。
その背後にあったのは、「男性らしさ/女性らしさ」という呪縛だったーー。
● 妊娠・出産による「母親ペナルティ」だけでは説明できない格差
● 労働市場と恋愛市場の「ダブル・スタンダード」に苦しめられる女性たち
●「女性は数学ができない」という偏見が生む悪循環
● ミシュランの星つきレストランに女性シェフが少ない理由
● 〇〇専用車両は「差別的」な施策か? 優遇策の予期せぬ「副作用」
● 韓国、アメリカ、北欧まで……世界中で急増する「女性を憎む」男性
● 差別につながる「カテゴリー化」の罠
「今とは異なる境遇に、自分が生まれていたなら……。」
「あり得たかもしれない自分への想像力」に始まり、「今を生きる他者への想像力」に終わる、
性別をめぐる社会の理不尽に問いかける一冊。
世界的に起こっているマイノリティや女性の優遇策に対する「バックラッシュ」現象を考えるヒントにも。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
男女の賃金格差は、職種、ポジション、年齢、パフォーマンス以外の説明できない要因「容疑者X」によって生まれていると考察される。その容疑者Xを探すという趣旨で展開される。
男女格差の原因は複数あり、複雑に絡まり合っている。だいたい自分が想像する範疇内の意見であり(、また本がというより素人の小娘が想像できるような理由がいまだに解決できていないという点でも)少し残念に感じてしまった。
終盤で提示される解決策も、現実性に欠けるように感じてしまった。
だが、無意識の刷り込みの力の大きさを改めて考えるきっかけとなり、その点ではよかった。
Posted by ブクログ
最初の方に某有名企業の男女別給与が示される。
女性の方が少ない。
最初の方はその差を因数分解していく感じ。
ただ、それでも説明ができない差があり、それが何なのかを少し深堀りしていく内容、といった印象。
一方、女性を「優遇」(しているように見える)する事象もあり、それについては男性側に不満があり、その理由は長期的不況にもあるという。
タイトルから想像されるほどシリアスな内容ではなく、客観事実を淡々と語っている。
就職活動前の女子が読んだら、示唆が多いかなぁ。