あらすじ
姉の結婚相手の兄・諒一と、親族初顔合わせで大喧嘩をしてしまった美大生の翠。翌日、翠に謝罪するため家を訪れた諒一に、落ち込んで泣き腫らした土偶顔を見られてしまう。その顔を見た諒一は、何故かあらゆる翠の世話を焼き、甘やかし始めて!? しかし翠には、姉にも話せない過去のある事件から、幸せになることへの罪悪感があった。罪の意識に苛まれる翠と、溢れるほどの愛を注ぐ諒一の、年の差愛の行方は……?
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心に残った作品
紙媒体で持っているのですが、購入しました。主人公の翠がずっと抱えてきた罪悪感とどう折り合うのか、気になります。作品の中で時間が経過しますが、答えの端緒だけが示されます。きっとこれから長い時間を諒一さんと共に生きていく中で徐々に変わっていくのだろうなと感じさせます。年上攻が受を甘やかす話は元々大好きなのですが、その中でもこの作品は心に残りました。甘さの中に苦さが混じったバランスの良さ。翠が諒一さんに支えを受けて前進する姿に静かな感動を覚えます。人と人との出会いの妙ですね。
いい年の差
翠が少し幼過ぎ感ありですが、諒一さんがかなり甘めで、優しい気持ちに浸りたい時に読み返しています。
イラストがとても合っていると思います。
初読みの作家さん
読んでよかった。この作家さんは、じっくり書きあげるタイプの方なのか、読了後の満足度が高く、すぐに次の本を探してしまいました。
諒一と翠との最悪な出会いからはじまる二人の関係が、どんどん変化していく過程がとてもおもしろかった。不安定で一種不思議な翠を支えるのはこの人しかいないんじゃないかなと、納得するおはなしでした。作家買い決定!!です。
作者買いです
野原先生なので買いました。
しかし、泣き顔を土偶ですか?
惚れたら、どんな顔も可愛く見えるのでしょうが、さすがに土偶は可愛くないよ。
幸せならよかったけど、笑っちゃいました。
Posted by ブクログ
話の冒頭、テンポが良くデビュー作と同じようにサクサク進むかと思いきや、後半主人公が絵を描く描写がつらつらと続いていき、停滞ともとれる冗長な流れにやや辟易してしまいました。受がずっと絵を描いている間に気が付くと二人もまとまっていてEND。受にも攻にも感情を込められないまま終わっていた印象です。結局あの絵を描く流れに何の意味があったのかわからず、最後は途方に暮れてしまいました。つかみは良かったんだけどな。
Posted by ブクログ
三十路半ばの屁理屈男が、一回り以上年下ののんびり美大生
に骨抜きにされていく話です。
攻がべろっべろに甘やかしまくるんですが、受にも一応
過去のトラウマ的なものもあって、ただののんびりさん
とは違います。
絵を描き始めると、取り憑かれたようになって日常生活
もままならなくなってしまう受を、甲斐甲斐しく餌付け
する攻が、なんとまぁ……にやにや、という感じ。
内容も野原さんらしく、お涙頂戴がしっかりと入って
ますが、割とライトな読み口で重すぎないところがいいです。
絶妙に笑いのツボに入る所なんかもあって、暗くなりがちな
展開に歯止めが掛かっています。
ただ、個人的にイラストがイメージと全然あわないと
いうか、正直微妙だな……と思ってしまったのと、
桃色シーンの受の喘ぎがあんあんしすぎてて興ざめ
だったため、★ひとつマイナスとなりました。
Posted by ブクログ
ストーリー作りが念入りで、読ませる作家さん。
前作同様この作品も楽しいだけ、悲しいだけではなくて、さらに心に響くものがありました。
翠がどうして目の前の幸せに気付かないようになったのか、なぜそこまで絵を描くことに没頭するのか、わかると胸が痛くなります。
でも、翠の持つちょっと子供っぽくてぬけてる部分が、そういう痛ましさを軽減してくれるんですよね。そして、ほっとけない気持ちにさせるのです。
互いの姉弟が結婚することになって顔合わせをした諒一と翠はその席で大喧嘩をしてしまいます。翌日謝ろうとやって来た諒一は、パンパンに泣きはらした顔の翠にズッキューンとなってしまいます。
どうして、翠を好きになっちゃったかということが面白くて、なんだかするっと納得できました。
相性サイアクなところから、だんだん近づいていくというのに胸キュンでした。
諒一の気持ちにまったく気がつかない鈍感な翠は、年上男のおせっかいに口うるさいお父さんかオカンのようだと思い込んでしまうのですが、実は心のどこかで何だか心地良いものを感じたりもしているのが微笑ましいです。
翠視点なので、諒一がほんとにオカンに感じられます。かいがいしい。身の回りのことはまるでダメダメな翠は、餌付けされてお世話されっぱなしに。ちょっと、うらやましくなってしまいましたww
ふつうだったら、そんなに甘やかしたら堕落?しそうなんですが、翠の背負っている苦しさを考えたら、もっと甘やかされてもいいと思えます。
登場する食事やデザートがとってもおいしそうでした。
諒一が年上で、頑固だけど余裕のある優しさを持つ男なんです。そういうえらそうな男が、年下で絵のことばかり考えてる天然に、いつの間にかめろめろにされて振り回されて、というのがいいんですよね~
エロ的には、今回ちょっと不満が。喘ぎ声がやたら多くて食傷気味になってしまったので。
あと、イラストがいまひとつでした…申し訳ないけど、勝手に脳内変換させてもらいました。
という理由の★の数です。