あらすじ
PCゲーム業界のエピソードがここに!?
『人生はゲームだ』
そんなセリフをどこかで聞いたことがある。
ゲーム制作を生業としている俺には、ある種味わい深い。
膨大なシナリオ、盛りだくさんの選択肢、星の数ほどのグラフィックは超高解像度、BGMも効果音も絶えることがないし、もちろん幾多のキャラクターはフルボイス。さらに、プレイヤーのスペックによっては、難易度が変動する、業界でも類のないダイナミックシステム搭載ときた。採算度外視のその作りに、羨ましくてよだれが出そうだ。
俺の人生は、といえば、結構いいかげんだったわりには、そこまで大きな山も谷も無し……言うなれば、イージー寄りのノーマル、そのあたりだった。
『だった』と過去形なのは、このたび、ついにエンディングを迎えたからだ。
ちなみに今は俺の葬儀の真っ最中。
俺はどこに出しても恥ずかしいアラウンドフォーティ、略してアラフォのおっさんだったんだが、息子の身体に乗り移ってしまったんだ――――あ、息子が『身体を返せ』と叫んでいる……。
息子(の身体)に協力してもらいPCゲーム作りに励む、ちょっと不思議テイストの業界ラノベここに誕生!!
イラストを担当するのは、大人気イラストレーター、nauribon。
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
息子をかばって事故で死んだ父親が、息子の体の中で主体となってしまい、親父の中での想念だけになってしまった息子と語らいながら、自分がやり残したことと、息子の諸問題を片づけに走り回る、というようなお話。
電子書籍版が安かったので買って読んでみたのだけれど、結構面白かった。
序盤はなんというか、勝手な人が周囲に迷惑をかける話、という、よくあるコメディシュチュエーションだけれども私は苦手にしてるような感じだったのだけれども、ちゃんと問題解決に取り組むようになってくると、面白くなってきた。
平栗さん可愛いしね。
ソフトハウスの皆さんもちゃんと働く人達で、無茶しても理不尽感じないところが良いし。
なのだがこれ、1巻で完結しなくて大丈夫なのかね。
親父の肉体は失われてしまったようだし、あまりこの環境が続くと、息子さんへの影響が心配です。
既にして、最上の止め時は失われてしまったような。
2巻以降がちゃんと面白くなれば良いが、さて。
Posted by ブクログ
面白そうだと思って買ったら面白かったー!当たりー!
30代後半のエロゲシナリオライターが亡くなり、息子の身体に意識だけが残る。息子の身体を使って、学校へ行ったりシナリオを書いたりする。
学校で孤立気味の息子を、年を経たならでは躊躇いのなさ、無謀さで動く父親がいい。学生の頃は怖くて動けなくても、あとから考えると「今だったら○○するのに……!」ってことはある。エロゲ会社がもう一つの舞台なのも興味深かった。平均年齢が随分若い&女性ばかりの会社で楽しそう。
平栗さん、好きです。彼女と趣味のあう友達ができるといいね!何が原因でエロゲをプレイするようになったのか知りたい。
学生と社会人の美味しいとこどりだった。各章タイトルの元ネタにニヤリとします。