あらすじ
「日本の背骨」を地図で旅する列島縦断6000キロ
空から降り落ちた雨の行く先は太平洋か、それとも日本海か?
その運命を決める一本の線=大分水嶺には、自然と人間にまつわる大いなるドラマが秘められていた。
本書は分水嶺=日本の背骨にかかわる128の物語を紹介。
嶺が作り出した興味深い話題や身近な疑問を取り上げ、肩の凝らない解説で読者を空想旅行へと誘います。
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Posted by ブクログ
良い。淡々と分水嶺について北から述べているが、興味を持ったところは自分でさらにネットとかで調べながら読んだ。章の頭についている地図を参照しながら読むといい。
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あとがきより。
「大分水嶺は日本の自然や風土の縮図だとすれば、
この一本の線を未来に向けて大切に守っていけるかどうかは、
我々の日本人の試金石だともいえる。
我々はいままさに、次の世代に日本の原風景たる美しい自然や誇るべき地方文化を残せるかどうかの‘分水嶺‘に立っている。
その事実を、一人でも多くの人が現地に訪れることによって知ってもらいたかったのである。」
著書の分水嶺に対する愛情が如何なく発揮されたこの著書は、自然や文化、社会や歴史など様々な話題豊富なニッポンの教科書でした。
日本の主だった山歩きをする際には、ぜひともお供にしていただきたい文庫本です。
書斎で読んでいても、旅に出たくなること請け合いです!
Posted by ブクログ
階段国道からはじまる。竜飛崎から始まる。
本州と北海道は、白神岬と竜飛崎がつながっている。
八幡平~藤七温泉~秋田駒ケ岳~国見峠~仙岩峠
尾瀬ヶ原をダムにする計画。三平下の取水小屋から関東へトンネルで尾瀬の水が流れている。
清水峠、国道291号線が途切れている。三国峠に変わられた。清水超え新道は登山道国道。
国道289号線は登山道国道。
軽井沢草軽電気鉄道跡。
十国峠~南相木~三国峠~十文字峠~コブシ~国師~大弛峠~金峰山~小川山~飯盛山~野辺山峠~赤岳(県境尾根)~天狗岳~高見石~脱ぎ草峠~横岳~双子山~大河原峠~蓼科山~大門峠~和田峠~鉢伏山~塩尻(旧塩尻峠)
Posted by ブクログ
よく決断を迫られる局面で使われる”分水嶺”という言葉ですが、本当にホントの日本の”分水嶺”について書かれた本。紀行文でもなく、淡々と日本列島縦断する、降った雨が日本海と太平洋のどちらへ流れるかの境界線について綴ったものだが、実に面白い。作者の知的好奇心の広さからなるものだろうが、単なる気候風土の紹介にとどまらず、その界隈の文化、歴史、現代の諸問題(環境問題、電力問題)に話題がおよぶ。分水嶺は主に山脈のことだが、そこから流れ出す河川にも話が及ぶものだから、カヌーイスト的にも読んでいて興味深い。転覆隊の本まで引用されているとは驚いた。
全部、一気に読んでしまうのは勿体ない。訪れたことのある場所、故郷の周辺は読んで、まだその地方の山々に足を踏み入れてない、北海道、九州などは、いずれ訪れるときがきたら読んでみようと思う。