あらすじ
先生は私に命がけの言葉をくれた――
ひとりの教師と32人の生徒が向き合う“最後”の1年
『ザ・ロイヤルファミリー』『アルプス席の母』を経て辿り着いた著者の新たなる代表作、誕生!
東京都杉並区にある私立稜花女学院中学校。新年度に発表された3年E組の担任は、加賀美秀彦という中年の国語教師だった。最初は冴えないと思っていたけれど、先生の言葉はなぜだか心に響いてくる。それなのに夏休み直前、先生は病気で学校を辞めるというウワサが流れて……。
これはクラス全員がバトンをつなぐ、一生に残る一年間の物語。
「今日、この時点の、僕の代表作です」
――早見和真
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早見和真さんの最新作だ〜となにも考えず手に取って読み始めたが、中学三年生の女子校の話。
これは自分の年齢的にも話についていけず面白くないか?と一瞬不安になったが、前半からとても面白く読めて、最後は泣きはしなかったけれど感動のラストでした。
合唱曲を聴いてみたいので映像化してくれることを祈ってます。
早見さんの作品の中で1番好きかも!!
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明日は頑張らなくていい
今日だけ頑張ればいい
言葉を胸に刻み込む
目に見えて素晴らしい毎日を送ることは難しい
だが、いつか今振り返った時
素晴らしい毎日だったと思える
そんな今日を重ねたい
あの日、あの教室にいた、あなたに
この物語が届きますように
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自分も加賀美先生と同業である。
加賀美先生の「自分のことが嫌い」という発言に大変共感をした。先生も理想との矛盾を抱えたまま,一人一人の生徒と向き合っている姿に感銘を受けた。矛盾の中にも,自分で考えるという筋が通っていて,それを生徒が学び実践して行く姿も良かった。
私も毎日を当たり前にこなすのではなく,「今日一日を頑張る」と自らに言い聞かせて,心新たに頑張りたいと思う。来年の春が大変待ち遠しい。
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自分が中学生のときに読みたかった
生徒ひとりひとりの想いがしっかり書かれてて、絶対に共感できる生徒がいるはず。あの時期特有の感情をこの本で思い出せた気がする。
ラストもよかった。
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早見和真の作品には、ものすごいパワーを持ったものが多い。
その中でも、この作品がダントツだな、と思いました。
中学三年生の新学期が始まる時から翌年の春まで、時間の経過と共に32名の生徒たちが成長していく様が描かれているのですが、さすがだな、と思ったのは主に2点です。
まずは32名の生徒それぞれの事情や人物像が、しっかりと描かれていること。
そしてもう一つが、生徒一人ひとりが主役になるタイミングが絶妙であったことです。
執筆前に、よほど練り上げられたのでしょう。
著者に対しては、ただただ畏敬の念があるばかりです。
生徒たちの成長、自立する姿があってこそ、熱く命を燃やし、生徒たちに言葉をかけ続けた先生の存在が、より偉大に見えてなりません。
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まず三十二人すべての生徒にスポットライトが当たるという作風がとても良い。誰ひとり脇役ではなく、人それぞれの背景や思い、悩みなどが語られる。
加賀美先生だからこそ
与えられる・伝えられる32人への教え。
'お前ら、人が死ななくてもちゃんとやれよ。人が死ぬからがんばるんじゃない。誰かが死ぬから毎日が尊いわけじゃない。余命を聞いたから周囲の人間が大切になるんじゃない。それでも当たり前のように日常が過ぎていくことが尊いんだ。いまのみんなにはわかると思う。平凡だと思う毎日を、今日1日だけでいい。大切に生きてください。'
終盤に加賀美先生から発せられるこの言葉の説得力が半端ない。
作中で語られた我行我素、わたし自身もこの言葉をこころに留めておきたいと心から思いました。
文句なしの⭐︎5です。
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いいお話でした。
泣ける話と言うよりも泣けるだけではなく、きちんと3年E組の生徒達の成長過程や自分で考えて行動する力であったりを加賀美先生を通じて学ぶべきことが多くありました。
こういうお話を読むと自分も少しだけ頑張ってみようと思うことができました。
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読み始めてまず感じたのは、登場する生徒たちが本当に「普通の中学生」だということ。
ドラマに出てくるような極端な不良がいるわけでも、意地悪な子がいるわけでもない。
クラスの中にはそれぞれのグループがあり、その中で自分の居場所を探し、将来の夢についてぼんやりと、でもその時々では真剣に考えている。
SNSの中では有名人なのに炎上を恐れて心を痛める子。
学校行事の中に「エモい青春」を求める子。
先生への初恋のような気持ちから、思い切った行動を起こす子。
一人一人がとても丁寧に描かれていて、「今の中学生ってこんな感じなのかな」と思うリアルさがある一方で、こんなクラスだったら素敵だなと思わせる、少しのファンタジーも感じた。
印象に残った言葉が、加賀見先生の
「今日も一日だけ頑張って下さい」
という言葉。
読み始めた頃からなぜか心に引っかかっていたけれど、物語が進むにつれて、その言葉が少しずつ違って聞こえるようになった。
そして最後まで読んで、いつの間にか自分自身の中学時代を思い出していた。
振り返れば、私の中学生活にも特別大きな事件があったわけではない。
それでも、友達のことで悩んだり、笑ったり、泣いたり、毎日を全力で楽しんでいた。
今となっては遠く離れた「中学時代」という一つの思い出になっているけれど、考えてみれば、あの頃の私にとっては毎日が大きな事件だったのかもしれない。
派手に泣かせる物語ではない。
ごく普通の中学生たちの、ごく普通で、でも二度と戻ってこない日々。
読み終わったとき、いつの間にか自分の思い出まで重なって、じわぁっと感動と涙が湧き上がってきた。
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加賀美センセイのことば
「我行我素」(ウォーシン、ウォースー)
私は私のやり方を貫き通す。
平凡だと思う毎日を、今日1日だけでいい。大切に生きてください。
とても印象に残った。32人の生徒たちと紡ぐ物語。温かい気持ちになった。
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今の社会に埋もれない『自立心』を育てること
テレビドラマである学園モノの先生は熱血漢。もちろん熱血漢の先生から発する言葉に引っかかることはあれど、どこか「架空の人物」になってしまう。
中学3年生の『自我』が確立する多感な思春期の子どもたちを相手に、彼女らの心のスキマを埋める先生、
加賀美先生のような人はいたかな…いなかったと思った。
もちろん生徒に対して性格まで汲み取って、接することを常に心がけていたとは思う。
たぶん、自分ごとのように接していなかったのかもしれない。
加賀美先生の中学生の時の出来事の話があった。やるせない気持ち、後悔。
それを今目の前にいる生徒たちにも同じようなことを二度としないよう、後悔のないようにして欲しいと願いを込められている。
そしてその中に込められた『周りの人間が何を言おうと、自分のやり方を貫く』信念を持つことの大切さを教えてくれた。
家族や人間関係と、いったん拗れると拗れたままになってしまうし、人に流されがちな部分が生徒たちの葛藤。それは小さな組織の中に存在する感情や考え方に圧倒されてるから。
これから高校大学、社会人へと変化していく中で、加賀美先生の言葉が大きく成長をする唯一の言葉をお守りに。
社会に埋もれない大人になってほしいと願いながら。
★4.5
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俺も「今日1日だけ頑張る」を実践してみようかな。号泣とは行かないまでも少しポロリとする作品でした。ヘッダーに生徒32名とセンセイの名前があって分かりやすかった。現役中学女子だとより共感が持てるのではなかろうか。一気読みでした。
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ひとりの教師と32人の生徒、全員の視点から繋がる物語。1人くらい共感できる人が誰にでもいるはず。学生時代、加賀美先生に出会いたかったなあ。涙なしでは読めない作品でした。
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32人の生徒とセンセイの物語。
50代のオッサンが読んでも、一人ひとりの生徒たちの人柄が伝わってきて、話に没頭できました。
※名前が若干わからなくなり、たまに戻ったりしましたが。
年齢に関係なく、こどもにはこどもなりの、大人には大人なりの悩みと葛藤があること(あったこと)を改めて感じました。
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こういった登場人物が多い群像劇は関係性把握が苦手なのだけど、比較的読みやすかったです。
自分は学生というわけではないけど、今だからこそ、この物語に描かれていることがよくわかる。こういうことを教えてくれる先生がいたらな、とか、こういう考え方をあの頃できていたらな、という部分が多くあり、結構刺さるお話。
ストーリーとしては、SNS問題が中途半端だったことがモヤモヤしたのと、杏が強キャラすぎるところがあった。杏が突如やる気を出さなければ話が終わっていたのだけど、まあそういう人がいないとまとまらないのは物語も現実も同じか〜と、納得してみる。群像劇だとどうしても必要よね。
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クラス全員が主人公の群像劇なんて初めて。
少し不安な気持ちで読み始めるが、すぐに杞憂だと分かった。
季節が進み、話が進むにつれ、ひとりひとりの輪郭がはっきりし、本人も初めて気づくような心の内が明らかになっていき、脳内で雄弁に語り出し、あちらにもこちらにも、いつかの「わたし」の姿を見た。
彼女たちが、それぞれ悩み葛藤する姿は尊く、自分で考えて導き出した飾り気のない本当の言葉や行動は、強く心を打った。
また、先生が命がけで生徒たちに伝えようとする言葉は、どうしようもなく心に響いた。
私ももっと自由に軽やかに、今日1日だけを大切に生きようと、先生に、変化した生徒たちに、誓いたいと思う。
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早見一真さんの作品は個人的に好きな作品が多いため、本作も楽しみに手に取りました。中学生の成長譚が多く見られ、心温まる作品だったかなと思います。
本作は女子校に努める教師を中心とした物語。その教師は春までの命との余命宣告を受けた中、女子中学生の担任を勤めるという物語。
本作は闘病系の作品には珍しく終始、女子中学生の目線から物語が進み、どちらかといえば先生との絡みも少なめといった内容です。しかし要所で先生の言葉が生徒に影響を与える王道な展開も盛り込まれており、その展開を期待してた自分としては満足感はありました。
ただ、本作はほぼすべての女子中学生の成長譚が描かれているため、登場人物の把握に非常に苦戦しました。振り返ってみると、どのキャラを追えば良いか序盤ではつかみ辛く、感情移入もなかなか出来ずに流れてしまい、ようやく終盤に差し掛かると何となく関係性が掴めたかなという感じでした。
ただ、生徒が自ら考える、「自立」をテーマにしていた本作だからこその構成であるとともに、多種多様な人がいる中でどのような思いとどのような成長をみせるかは人それぞれであるというような真理が本作にはあったのかなと思った作品でした。学生時代は色々なものに流されやすく、そのまま成長してしまった大人の1人である私にはドキッとさせられる作品だったかなと思います。