あらすじ
殺人事件を捜査中の刑事が、何者かによって橋から突き落とされてしまう・・・・・・。気が付くと目の前には“自分の幽霊”が!? 特殊設定の企みを極めた本格ミステリ。大学生の朝陽は既婚の歯科医師興津と密会中、父親から電話で実家に呼ばれる。行くと見知らぬ女の死体があり、遺棄を手伝う羽目に。岬に捨てた遺体はすぐ発見され、興津の義父・山名刑事が捜査担当となった。だが、山名は被害者の身元判明後、何者かに殺され・・・・・・。先祖代代、死ぬと人格が生者の肉体に転移する特異体質一族に起こる連続殺人!
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Posted by ブクログ
大学生の染谷朝陽は不倫相手との密会中に、ほとんど没交渉状態にあった父親の直道から連絡を受ける。焦った雰囲気の父親は二十年近く振りに高和に来ている、と言い、急いで車で迎えにきてほしい、と告げる。いくつか疑問点はあるが実際に父親のもとへ向かうと、仰臥した見知らぬ女の死体が――。
ということで本作は複雑な家族、親戚事情に、彼らの持つ不思議な能力が絡んで、さらに複雑さを増しながら、事件の真相へと向かっていくミステリです。西澤保彦さんの初期の大傑作『人格転移の殺人』と同様、〈人格転移〉を扱っていますが、アプローチの仕方はまったく違っていて、混乱しつつも読み進めていって、(判断が分かれるところだろうな、というのは承知しつつ)最後まで霧が晴れることをよしとしない余韻が印象的でした。