あらすじ
原爆投下後、石段に焼きついた人影の真実。
広島平和記念資料館に展示されている「人影の石」。
それは、原爆の強烈な熱線で石段に残された黒い影。
これはだれの影なのか?
その人はどうしてそこにいたのか?
原爆投下の後、その人はどうなったのか?
「人影」がだれのものなのか、どうしてこのような形で残ったのか、当時の目撃情報、遺体を収容した兵士の証言などから解き明かす、真実をたずねて伝える物語です。
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Posted by ブクログ
人影の石、過去に2度平和記念資料館で見たはず。ずっと一瞬にして消えて石に影だけが残ったのだと思っていた。そうででゃないということを今更ながら知った。当然のことながらあの影もかつて生きて日々の暮らしを営んでいた人なのだ。一度でも名前を記されたことは意義深い。被害の大きさを数字で知るよりも、資料に添えられた説明で、誰のものだったか、どこで何をしていたのかなどを読んだ時、確かに存在していた人が理不尽に命を奪われたのだいうことが胸に迫ってくると自分の経験からも知っている。作者もあとがきで「ささやかなかけがえのない人の生きた姿をていねいに描くことが空前絶後の事件の輪郭を浮かび上がらせることになる」と語っている。生きていたという事実は数字では表せないものなのだと改めて思う。