あらすじ
『カウンセリングとは何か』で新書大賞に輝いた臨床心理士・東畑開人が、4人のミドル・エイジ・クライシスを聞くことで、現代中年の心とその危機を明らかにする。
インタビューゲスト:尾崎世界観、角田光代、鷲田清一、千正康裕
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仕事と労働という魂の浅瀬におけるミドル・エイジの物語。限界を引き受けることができたときに個性になる。
人生の午後、他者の物語に触れる。
苦さと余裕。
実存・上昇:親になる物語
実存・降下:影を生きる物語
生存・上昇:青年に戻る物語
生存・降下:停滞する物語
ただし、現代は内なる青年性を抱えながら、人生を「創作」し続けないといけない
少年は老い易く 学成り難し
一寸の光陰 軽んずべからず
未だ覚めず 池塘春草の夢
階前の梧葉 已に秋声
◯私の感じていた行き詰まり感の正体は、狭いところに閉じ込められていて、箱をすべて開けてしまった喪失感ではなく、部屋の外には広大な世界があって、そしてそこにはもう手が届かないという無力感があったということです。
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カードは出揃っている。そのカードで続けていく。
表面を整えること。ケアと美は深層とかアンチとして通底している。
できるだけ受け取りやすいボールをパスすること。
ラディカル
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やはり東畑さんの本は面白い。
4人のインタビュイーは、それぞれに異なる人生を送り、それぞれに異なる考え方を持つのだけど、それぞれに自分の欠片を見つけることができて、面白いなと感じる。
4人に自分の欠片を見つけることで、自分の中の多様性に気づける一冊。
中年とは、自らの多様性に翻弄される時期なのかもしれない。
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改めてかつ、前向きに考えるきっかけになる
あみだくじ性、横に移動していく
いまこの不安定な時代、青年に戻る物語
千正さんがいちばんおもしろかった
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面白かった。
うまくフレームきられて、わかりやすかった。
青年にもどるベース
だけど
親、閉店と
まだまだ、わからないところはあった。
停滞?部分がわかりづらく、理解できなかった
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発達段階としては中年期にはまだ遠い私。
これからの人生どういう方向に進めばいいのだろうと悩んでいた時に本書を手に取った。
やりたいことが分からないんじゃなくて、
やりたいこと、興味のあることが多すぎて、
途方に暮れていたのだと気付くことができた。
特に千正さんのインタビューは、
官僚という仕事の世界を覗き見できて刺激的。
社会や組織が疲れ果てている現代。
どう自分の危機と向き合い、心を守るか、
一つの答えを示してくれたような気がした。
大事に手元に置いておこうと思う。
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「ミドル・エイジ」じゃなくて「中年」だろ!と思ったのは、河合隼雄の「中年クライシス」を知らなかった自分の勉強不足。
55歳になろうとする自分だが、一昔前と比較して年齢の意味合いが10歳ぐらい幼いのではと感じることが多いので、とても面白く、共感できる内容だった。
4人のインタビューにしても、中年の危機というだけでなく話自体が面白くて、人の歴史って大事だなと改めて思ったり、とりとめのないことを考えながら興味は広がるばかりだった。
20年後の「オールド・エイジ・ビギンズ」を待ちたいと思ったが、その時は75歳か…、本書の文庫化での追加あとがきを待つぐらいが関の山かも。
Posted by ブクログ
知は力なり、読書は知なり。読書は力なり。
読書体験は、決して味わえない他者の感情や思考や行動、社会との在り方をインプットしてくれる。現実に他者と会話しても分かりえないような領域を示唆してくる。生きる力となる。
色々な本がそうしてくれるけど、対談記録型で著者のそこに至る前提や全体の捉え方、考察を通じて、すなわち著者の生きる営みを丸出しにしたノンフィクションを読んだような体験をしたのがこの本。
その領域が心理学、心理支援、カウンセリングなもんで興味深い。中年は一読すべきかも。
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個人的には現代の豊かさとは何か?を問うきっかけとなった。1つ横にスライドして進んだ気がする。次の螺旋階段を登り始めたというか。
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いつの間にか中年といわれる歳になり、途方に暮れている。残りの人生どう生きようか?というモヤモヤしたものが漠然と心の底にある中で、目に入った本書。
社会的にも停滞期に差し掛かった現代日本の、現代版ミドル・エイジ・クライシス。
本書では4人の著名人へのインタビューから、中年以降の生きるヒントを得ることができる。
それぞれのインタビューが、長い。共感できるものもあればできないものもある。そもそも、キャリア中心の話であり、これまでの人生、多くの時間を家族に対して注いできた自分にとっては、インタビュー相手にもっとバリエーションが欲しかった。
しかし、「他者の物語に触れることで、自分の物語が生まれてくる」と本書にあるように、中年に至るまでの話はともかく、その後の生き方考え方は、普段なかなか知る機会がなく、自分の場合はどうなんだと考えるヒントになる。
そして、最後の考察部分はなるほどと思える箇所がたくさんあった。
一番心に残る一文は、
「現代のミドル・エイジは人生を「創作」し続けないといけない。」
という部分。
私としてはもう中年だから、大人しく老いに備えたいのに、経済的にも不安がつきまとう。となれば、青年期のように上昇しなければ生きていけない。でも、体力も気力も昔のようには戻らない。しかも自分は、キャリアというキャリアも積み上がっていない。
それでも、自分で創作し続けないといけないのか、とある意味腹をくくる覚悟ができた、、、ような感覚になった。
皆さんの感想でも、印象に残っているのが鷲田さんの「あみだくじ理論」。
行き当たりばったりに生きてきたような人生を肯定してくれたような気もした。
しかし、それでも、鷲田さんにはちゃんと芯があり、社会的に大成されているので比べ物にはならないが。
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さすが東畑さん。面白い本だった。
東畑さんと同年代の身としては(器の大きさの違いに凹むけど…)、気になる本だった。
今は人生の正午かぁ。
老後が不安になったり体力の衰えを感じたり容姿の衰えを感じたり…笑、人生後半という気がしていたけど、正午かぁ。
仕事も楽しいし、青年期に戻って人生楽しもうと思えた。
インタビュアーが凄い人達なので、ただただ感心しながら読んだ。人の人生を覗くのはなかなか面白い。
特に千正さんは面白かった。ブラック霞ヶ関を読んでみたい。
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自分もミドルエイジクライシスに入っているからこの本を手に取ったのか。それとも、東畑さんの本をほぼ読んでいるから、この本を手に取ったのか。もともと河合隼雄もユングもミドルエイジクライシスの話をしてたし、私の脳内にもともと刷り込まれていたのか。まぁそれはどうでも良い。今きっと読む必要があった本に違いない。
ミドルエイジにおける困難に遭遇した時、人はこれまでの自身の人生の物語を見直し、これからの人生の物語についてあらためて考え始める。私自身はきっと親になる物語を選ぶだろう。後任や若者育成がイメージに近い。だけど、青年になる物語は通奏低音としてずっと流れている。いつまでたっても消えそうもない。やりたかったこと、挑戦したいことは誰にも心当たりはあるはずだ。はたまた影を生きる場合、私にはどんな物語が待ってるのだろう。
誰かの物語を覗かせてもらうことによって、同時に自分の物語を見つめ直す。人と比較はできないけど、人の物語の存在を知ることで、自分にも物語があることを実感できるのではないか。
鷲田清一と千正康裕(ブラック霞が関)へのインタビューが良かった。私と属している組織がなんとなく似ているからかな。物語を追いやすかった。ただただ共感。そして管理職ってケアする仕事だったんですね。新しい発見。
さて、私はミドルエイジクライシスに突入しているのかわからないけど、クライシスとはきちんと真摯に向き合って良いお付き合いをしなければ。
この本、きっともっと身動き取れなくなった時とか、出口が見えてきた時に読み返すことになると思う。
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自分がミドルエイジに差し掛かり、少しでもヒントが欲しいなと思い読み始めた。
鷲田さんのあみだくじ説がなんだかすごく腑に落ちた。あっちの世界も知ってるしこっちの世界も知ってる、無駄な経験は何一つない、と考えられたら人生の中で起こる不条理や一見不運なことと思えることも、良い経験になったなと考えることができる。あと千正さんの組織での経験が、一番身近に感じることができ、読み進める手が止まらなかった。自分でやりたいことを見つけられるのは幸せなことだなと。
色々もがきながら、自分だけのミドルエイジを作っていくしかないんだな、と思えたのは良かった。
Posted by ブクログ
表紙はAIイラストかと思ったがちゃんとイラストレーターさんでした。ビジネス書や自己啓発本しか読まないミドル・エイジに配慮した感じ?四者四様の中年期は読み応えありました。同世代の尾崎世界観さんのみならず年長者、しかも相当な権威ある方に対しても東畑先生のちょっと俗っぽい(我々っぽい)リアクション、しぜんとインタビュイーもさらけ出していてグイグイ乗せられます。一読で十分(表紙がどうにも…)かと思ったけど意外と読み返すかもしれないミドル・エイジです(背表紙はちょっと翻訳物みたいで悪くない)。
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読むのに少し時間がかかったが、4人のインタビューそれぞれ興味深くて、自分と照らし合わせて読んだ。
時間が有限であること、気づいたら自分も年齢を重ね歳をとっていっていることを最近よく感じ、一種の淋しさや儚さを感じる瞬間も時々あるので、そういった中年という長く難しい時期に共感する部分が多い。
個人的な問題だけでなく、今のこの時代の日本社会の停滞やゆっくりと下降していく状況も多分非常にリンクしていることなのだと、読んでいて感じた。
東畑さんはやはり目の付け所がすごく良い、と改めて感じる。青年の物語を聞く機会は多いが、たしかに中年の物語って、あまり聞いたことがない。結論は少し物足りなさもあったが、それ以上に学びが多い読書体験だった。
あと、自分がなぜ東畑さんの著作を面白いと感じるのか最後まで読んで理由が分かった。東畑さんはとても文学的だからだ。東畑さんの書く文章は文学的だから自分は面白く感じるのだ、と今回腑に落ちた。
話題になった「カウンセリングとは何か」もぜひ読まなくては!読みたい!と思った。
Posted by ブクログ
この本は、臨床心理学者である著者が、4人の体験を通じて中年の生き方とはどのようなものかについて考察した本です。
人生の正午を過ぎて下降方向となったとき、『出揃ったカードでやりくりしていく』という表現はとてもしっくりきました。
あと、何をやるにも体力って大切だなーと感じましたね。参考になりました。
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大変興味深い内容でインタビューも非常に読みやすかったです。ただ、仕方のないことだと思いますが、労働が中心のインタビューの中で一介のサラリーマンである自分にはやや遠い話と感じざるを得ないため、共感はしづらかったです。
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加齢に伴う身体と環境の変化による人生の停滞感に対して、いかに対処すべきか、ヒントになった
個人的には青年に戻るということが、良いと思った
それは若年期とは違いもっと小さいことで良いと思った
本書では角田光代さんが名作を連発したのちに、事務作業を自ら担うためにパソコン教室に通い始めるといったエピソードがあった
これは人生を生き直すことだなと思った
今まで通り過ぎて目に触れていなかったが、時間の経過に伴い、それが目に入る、興味に移る、そういったことを経験していく、ことを大事にしたいと思った
また、本書の構成として、インタビュー集として簡単にまとめられてしまうのかと思いきや、ちゃんと著者による結びでまとめられており、論文的な構成になっていることに感心した
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日々感じる停滞感が何なのか気になって読んだ。体力がなかったり、この人生で手が届かないものがあると気付いたりしての停滞感だと言語化してもらった気がする。私にも物語があるんだろうし、語ったあとに何か見えるのかもしれない。キャリア以外のミドルエイジの物語(体調とか家族関係とか)も知りたいと思った。
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素晴らしいインタビュー集。本書のテーマは中年クライシスだが、それを忘れるほどインタビューそのものが面白く感じました。予定調和に陥らないプロフェッショナルによるプロフェッショナルへのインタビューとはこういうものかと感心するばかりでした。
もちろんテーマに沿って聞くべきことは聞いておられて、考察に導かれているので、満足してはいるのですが、自分にとっては、インタビュアーである東畑さんとインタビュイーとの真剣勝負がスリリングでした。
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人は常に生きていたら自分を創造し続けなければならない。
4人のミドルエイジの物語のあとに指し示されたその結論がなるほど、と膝を打つ感じはあった。
人の深い森を眺めることで少しだけ自分の森の歩き方、見え方が変わるような気がする、くらいの読後感だがそれでも良い本だった。
人生は一本の線で評される物語ではなく、あみだくじ。人との出会いによって隣の線に移動していき、予想だにしないところにたどり着く、という鷲田清一の持論は今後も自分の中で大事にしたい金言かもしれない。
これからも悩んで生きていこう。
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角田光代さんのインタビューが興味深かった。環境が変わり、歳を重ね、老いを感じること。自分はもう中心ではないことを認識し、自分のやりたいこと、働き方を考えること。でもやっぱり稼がなきゃいけない。
角田光代さんでもそんなこと考えるんだな…立場はそれぞれ違ってもミドルエイジビギンズは多かれ少なかれあるのか、と驚く部分もあり、自分のこれからも考えさせられた。自分はそんなに頑張れてないけど。
角田光代さんの作品と意識してみたわけじゃないなど、映画の愛がなんだ、紙の月もおもしろかったです。
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世代なのと角田光代さんのインタピーが載っているので読んでみました。
現代のミドルエイジは人生を「創作」し直し続けないといけない。
あみだくじ論好きでした。重くとらえずあみだくじのやように軸を変えて右に行ったり左に行ったり、始点と終点の直線で考えるからややこしくなる。そんな発想なかったので、少し軽くなりました。インタビュー内容も良かったです。
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Pape Turnersを見て購入。結論から言うとミドルエイジクライシスに対する解なんてない。
でも結局ミドルエイジクライシスとは身体と環境の変化に適応しないといけないという、変化が引き起こしているものだというのは共通していそう。
自分ができることとしては身体の維持だろうか。いずれにしろそこと折り合いをつけていけるかが課題なんだと思う。
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現代のミドルエイジは 内なる青年性を抱えながら生きざるを得ない
現代のミドルエイジは人生を創作し続けないといけない
人生を折り返し地点と考えるのではなく あみだくじ製で生きると面白いなと思った
またそのあみだくじも周りによって影響されるものもあれば自分の意思でそっちの方へ進むことだってある
人生はずっと それの繋がりなんだなと思う
また 体力が衰えたり 気力が衰えたりする時でもそれを受け入れた上で妥協の仕方を模索しながら生き続けていくのだなという風に感じた
人生 ずっと 青年性を持っててもいいんだな というのが私の中で励みになる。
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中年期はアイデンティティにこだわってしまう時期。という鷲田清一の指摘がおもろかった。始まりと終わりをリニアに結ばず、自分の性質や信念に流され心地よい場所を探す期間なのかな、と。
Posted by ブクログ
まず表紙。清潔感のある若い男性、絵がきれいすぎる。女性を意識している? 加齢臭が漂ってきそうな「中年のオッサン」イメージとかけ離れている。リアルな中年男性としては恥ずかしくて手に取りづらい。もしかして「中年」と「ミドル・エイジ」は別カテゴリーなのか? ……などとひがむのはこれくらいにして、
“カードは出そろっている”
この言葉にガツンと打たれた。楽観でも悲観でもない冷徹な自己認識。僕の持ち札はなかなか手堅く悪くはない、けど大勝負はできない。それがミドル・エイジ。もとい、中年の現実なのだ。
Posted by ブクログ
ミドルエイジクライシス、もう少しで自分もそうなるので気になって読んだ。千正さんのインタビューがすっと頭に入ってきた。
学び
中年期はおおよそ四分類、親になる、影を生きる、青年に戻る、停滞する
他者のものがたりに触れることで、自分の物語が生まれてくる
仕事において、自分の能力ややってきたことにスポットを当てる
Posted by ブクログ
現代の中年期は、社会の変化が激しく、生き延びるためには、創造の青年と中年がせめぎ合い続ける。そこでの妥協の仕方やブレンド具合で、人生の独自性が現れる、との指摘はなるほどなと思いました.
また、河合隼雄先生が中年期の愛と孤独にフォーカスしているのに対して、東畑先生は働くことにフォーカスしているとの対比も興味深かったです。恐らく河合先生が60代で中年期を書いているのに対して、40代で東畑先生が中年期を書いている、いつ中年期を書くかによっても、立ち上がってくる像が異なるのも中年期の複雑さ故なのだと思いました。