あらすじ
成田空港でGS(グランドスタッフ=空港業務スタッフ)として働く咲良は人気の芸人の帰国を知り、芸能人を間近で見れることにワクワクする。しかし、ゲートに現れた人気芸人・瀬戸は空港警察に先月から着任したばかりの仁志村賢作に身柄を確保されてしまう。普段から、「役立たず」と陰で言われている空港警察の行動に驚く咲良。何と瀬戸には麻薬密輸の容疑が掛かっているらしい。しかし、瀬戸の身体には麻薬犬もTDS(検査機器)もX線も金属探知機も反応を示さなかった。とんでもない濡れ衣だと瀬戸は激昂するが、仁志村は意外なモノに着目し、瀬戸を追い詰め始める。
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Posted by ブクログ
なかなか痛快でテンポもいい。面白かった。
成田国際空港で空港警察の評判はよくない。ひどい客がいても民事不介入と取り合ってくれないのだ。そこに署長が替わって仁志村が赴任してくる。
空港で覚醒剤密輸の大きな摘発劇が行われた。お笑い芸人の瀬戸ようじも警察に囲まれる。所持していたお酒に覚醒剤が溶解していた。
普段から問題行動の多い累淵が、飛行機の荷物に爆弾があるから成田に引き返せと飛行機の中で言い出す。飛行機は成田に引き返すが、今度は別の乗客荷物から輸出禁止物が見つかる。
中国の公安が追っているパスポート偽造の女性が捕まったが、本人との意思疎通ができないうえに身元も確認できない。煙騒ぎがあり、駆けつけたところ悪戯だったらしい。戻ると密入国者が死んでいた。見張りの警官も殺されている。
2時間前に地震があったので、着陸は滑走路の点検後になって、空港上空で渋滞していたが、やっと落ち着いた。ハイジャック信号が送られてくる。CAの一人を人質に取ったらしい。JFK空港には向かわず、太平洋上を旋回しろという。ザ・フェアリーズというアイドルグループを再結成して武道館でコンサートをさせろという要求がある。家族にハイジャック犯を説得させようとして連れてきたら、兄と父が管制官を人質にとって、現場はてんやわんやである。
Posted by ブクログ
成田空港警察の新署長・仁志村と空港で働く人々が様々なトラブルや事件に立ち向かうストーリー。
普段空港を訪れる機会が全くないので、非日常な舞台にワクワク。空港警察はもちろん、管制官やグランドスタッフなど、あまり馴染みのない仕事の裏側を知れるのが楽しい。
連作短編形式なので軽く読める分、重厚感はない。大きな事件もかなりコンパクトにまとまっているので少し物足りなさを感じた。
主人公である仁志村の観察力や機転の利かせた方が秀逸で良かったので他にも読んでみたい。
Posted by ブクログ
【絶対敵に回したくない男】
成田の空港警察署に新米署長として仁志村賢作が就任する。普段から民事不介入を決め込み、「役立たず」と陰口を叩かれていた空港警察が変わり始める。
長編バディものかと思いきや短編集。ひたすら仁志村が無双します!読みやすくて助かるw
仁志村は物腰は柔らかく、口調も穏やか。だが犯罪者に対しては一切容赦しない。笑顔で会話をしながら、裏では犯人の逃げ道を一つずつ塞いでいく。着任早々、旅行ツアー客42人を覚醒剤密輸でしょっ引くなど、格に違いを見せつけます。
「大きな組織だからこそ、責任者が変わったら大転換する可能性がある。またそうでなければ責任者が変わる意味がない」
この言葉に象徴されるように、仁志村は事件を解決するだけでなく、組織そのものを変えようとする人物でもある。組織を率いた経験がある人なら、思わず頷いてしまうのではないだろうか。
狡猾と言われているが、情報収集能力と犯罪への嗅覚は群を抜いている。
(※さすが、あの千葉県警のアマゾネスを新人時代に泣かせただけのことはあるw)
短編ながら、仁志村という強烈なキャラクターの魅力が存分に味わえる一冊。彼の過去も非常に興味が湧く!次回作が待ち遠しい作品です。
Posted by ブクログ
中山七里氏の作品にしてはライトなタッチで(内容は決してライトではないのだが)サクサク読める。
空港警察の署長、仁志村が一応主人公ということになるのかもしれないが、各話空港内の舞台が変わり、グランドスタッフ、入国審査官、管制官の視点から描かれる。さまざまなトラブル、事件に対し、一枚上を行く仁志村の活躍が面白い。