あらすじ
「今夜、すべてが終わるはずだった」 高校生の頃に出会った美しい探偵・刀根美聖(とねみさと)。彼女に魅せられ、助手として支えた十二年。すべてが解決したかに思われた今夜、俺は彼女と、長い長い電話をする――ふたりで追った四つの事件を辿りながら。追想の僅かな綻びに、優秀な探偵が気付かないはずがない……。その電話が終わるとき、すべての光景が反転する。驚愕の大どんでん返しミステリ。
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Posted by ブクログ
この物語は、探偵・刀根美聖(とね みさと)と助手の田坂が、二人で解決してきた過去四つの事件を振り返る「思い出話」を軸に進んでいくストーリーだ。
ある日、刀根は助手として12年間ともに過ごしてきた田坂に電話をかけ、「これまで対峙してきた4つの事件を整理したい」と切り出す。
語り手は田坂で、2人が初めて出会った12年前から現在に至るまでを、時系列順に思い出しながら事件を振り返っていく。
そのため、物語の中で新たな事件が進行しているわけではない。
探偵と助手が過去を回想する様子を、第三者の立場で聞いているような構成が新鮮で面白い。
さらに印象的なのが、12年も前の出来事にもかかわらず、田坂の記憶が異様なほど詳細なことだ。
一言一句まで正確に語られる違和感が、物語の奥に不穏さを滲ませていく。
よくこんな細かいところまで覚えとんな!
4つの事件はいずれも、ラスボス的存在である明松に繋がっており、それぞれ犯人は捕まり解決している。
しかし、最終章で物語は一気に反転する。
これまで過去から現在へと語られてきた出来事を、刀根が「本当は違うんだろう?」と現在から過去へ遡り、真実を暴いていくのだ。
明かされる真相は衝撃的だった。
4つの事件すべての真犯人は、助手として刀根を支えてきた田坂自身だったのである。
思わずページを戻して確認してしまった。
巧妙に隠蔽された真実に、刀根も気づきながら証拠を掴めず疑念のまま留まっていた。
すべては12年前、田坂が刀根と出会い、恋に落ちたことから始まっていた。
田坂は理想の探偵像を刀根に重ね、完璧な探偵に仕立て上げるため、裏で殺人を重ねていたのだ。
あの電話は思い出話ではなく、田坂を追い詰めるためだった。
電話を続けながら刀根は自宅へ戻り、目の前にいる田坂に、通話越しで自首を促す。
すべてを読み終えて気づく。
この本の表紙に描かれた景色は、追い詰められた田坂が、自ら命を絶つ直前に目にした最後の光景だったんだ。
そう思うと、12年間支えてくれた田坂が自分のために殺人を犯し、目の前で自害されてしまう刀根が可哀想でならない。
Posted by ブクログ
分からないので一応ネタバレ判定しました。
表紙と帯に惹かれて購入しました。
帯に「どんでん返し」「伏線」「反転」などネタバレじゃないか?書きすぎではないか?と思いながら読み始めました。
色々と考えながら、伏線について疑いながら読み進めましたがクライマックスには驚きの連続でした…。最後の1行まで贅沢な作品で、自分的には余韻を残しながらも綺麗な終わり方だと思いました。
初めて出会った作者様でしたが言葉選びがどれも好きで、また別の作品も読んでみたいと思いました。
Posted by ブクログ
電話で過去を振り返りながら進む
というのを今まで読んだことがなかったので新しいスタイルに感じました
もしかしてこんなおち?
と予想する人は多いのかもしれませんが
最後の最後の終わり方は衝撃的でした
私は納得の終わり方と言いますか
終わり方が美しい
と皆さんがレビューに書かれているのがしっくりくるような、、、
来ないような、、、笑
ぴったりのいい表現が浮かびませんが
私は好きでした