あらすじ
自動車用品販売の(株)イエローハット創業者・鍵山秀三郎氏。彼の掃除道は、「掃除に学ぶ会」として、今や日本を越えアメリカ、ブラジル、中国、台湾と世界中に広まりつつある。いったい掃除にはどんな秘密があるのだろうか?本書は、誰もができる掃除の驚くべき威力をあますところなく紹介した感動の体験記である。不良の山が一掃され、優良企業に変身した製造メーカー。3億円の赤字から5億円の黒字に変わった大隈鹿屋病院。7年ぶりに体育祭が復活し、退学者も激減した広島県安西高校。犯罪件数が半減した新宿駅周辺の清掃活動……。自らも掃除道を実践する中田宏横浜市長は、本書についてこう語る。「気づける人になるために、本質がわかる人になるために、最後までやり抜く人になるために、最も身近な入口が“掃除”だと知りました」。掃除がきっかけで、会社・学校・社会が次々と甦っていく、驚きの実体を明らかにしていく。
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Posted by ブクログ
職場で掃除をしていると、先輩に「そんなにきれいにしなくていい。どうせ汚れるんだから」と言われたことがありました。初めてのことではなく、どの会社どの職場にもそういうことを言う人は居ました。
その言葉は本人のやる気を削ぎます。きれいになる可能性も捨ててしまいます。
だから、鍵山さんが掃除なんかと馬鹿にされても挫けずその姿勢を貫き通したことに深く感動しました。
頁69〜には、人生の教科書にしたい鍵山さんのお言葉がありました。
「掃除をするとき、上を向いて掃除する人はいません。掃除は必ず、下を向いてしなければできません。つまり、掃除をする形そのものが謙虚な姿だといえます」
「人が人に感動するのは、その人が手と足と身体を使い、さらに身を低くして一所懸命取り組んでいる姿に感動する。とくに、人のいやがるトイレ掃除は最良の実践です」
「小さなことに感謝できない人は、小さな苦しみや悩みを大きく受け止める傾向があります。反対に、小さなことに感謝できる人は、大きな苦しみや悩みを小さく受け止めることができるようになります」
職場でお手本にできるような人がいないだけに、鍵山さんの言葉が心の奥まで染み渡りました。頑張りが無駄にならず、鍵山さんのように同じような理解者が周りに増えてくることを願って美しい生き方をしていきたいと思います。