【感想・ネタバレ】富嶽を駆けよのレビュー

あらすじ

直木賞作家・今村翔吾氏推薦!
「心が震える物語。霊峰、富士に挑む。世間の声、常識をくつがえす女性の姿に共感。」
『日本ドラフト文学賞』最多指名作品!

全ての女達の願いを抱いて、私は登る――
江戸時代、女人禁制の地として知られる富士山に初めて登頂した女性――高山辰。
大志を胸に頂を目指す彼女の挑戦は人々の心を動かし、先駆けとして道を切り拓く。

天保三年(1832年)。身の丈五尺七寸(約172センチ)という長身ゆえに行き遅れていた辰も、ようやく嫁ぎ先が決まった。
しかし辰には諦めきれない夢がある。それは、「富士の頂に立つ」こと。
当時の富士は、女が登れば災いを呼ぶとされる女人禁足の地。叶えようもない大望を抱く娘に呆れながらも、養父は、「挑戦の期限は一年」という条件で辰を送り出す。
許婚の万次郎に引き合わされた富士講の大先達・小谷三志に、想いの強さを買われた辰は、登拝団の一員となることに成功。農民たちの反対に晒されながらも、女たちの未来を拓く先駆けとして、逆風吹き荒ぶ霊山に辰は足を踏み入れる――。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

 今ではとても考えられないですが、女人禁制の時代が長くあったのです。特に神事に関わる事にはその考えが強かったようですね。
 何でも一番最初と言うのは大変な思いをしますが、お辰さんの頑張りのお陰で、私も富士山に登る事ができたのですね。
 お辰さんの頑張りの様子が目に浮かぶよくで、読みながらもつい力が入りました。読み応えありました。

0
2026年05月17日

Posted by ブクログ

女人禁制の富士登山を切望する辰の、尋常ならざる執念を込めた富士山行の物語。
とにかく富士頂上から下山する過酷さは壮絶であり、人智を超えた辰の働きに驚きと感動を覚えてしまう。
女人というだけで課される拒絶、女人登山による凶作という因習、農家生まれの辰の懊悩、女人である故の根拠なき偏見。
これらの世情に抗う辰には容易に感情移入してしまう。
山岳小説としても面白かった。

0
2026年04月19日

Posted by ブクログ

小学校高学年から中学生向きだと思う。子供がこのテーマの本を選ぶかどうかはともかく。
ご都合主義っぽいところはあるけど爽やかで、難しい語彙には適切にルビが振ってあるのがよい。
時代小説の男尊女卑の部分や、どこにでも歩いていかなくちゃいけないところなど、時代小説の入り口には良いのではないか。

「周囲が憧れるから、皆が目指すから、人は御山の頂へ立とうとする。苦しい日々を耐乏し、飲まず食わずで銭を貯めて、まるでそこに立つ事こそ生最大の目標であるかのように人は御山へ足を向ける。だが、ようやく辿り着いた頂の景観が長らく自分に課してきた苦労に見合わぬ物と知った時、誰もが気落ちするんだよ。お前ェさんだって気付いたろう、富士の頂へ立つ事そのものには、実は何一つとして意味なんか無えってことに」

志望する中学、高校、大学へ行くことが人生のゴールになってしまってる人に送りたい台詞。

閉山後の登山は良くないなと思った。

0
2026年08月10日

Posted by ブクログ

軟弱で、頭の回転が速く、根が優しい、万次郎さまが好き。江戸末期、登山道も充分な装備も天気予報もない、命懸けの富士登山で、家族、幼なじみ、期待して待っていてくれる人の思いに励まされ、歩く。前に進む。苦しくも楽しい旅でした。

フレーズ:
富士の山、登りてみれば何も無し・・・良きも、悪しきも我が心なり・

0
2026年06月09日

Posted by ブクログ

江戸時代に女人禁制とされている富士山に女性で初めて登頂した、高山辰さんの挑戦を描いたという内容に惹かれ、どういう経緯で富士山に登頂できたのだろう、どんな登山だったのだろう、初めて女性で富士の頂にたった時の想い、またその景色はどんなものだったのかと、ワクワクしながら読み進めました。
まず、富士登頂に挑戦できたのは、辰さんは周りの人に恵まれていました。最初、昔はどうしてこんなに女性は禁じられる事が多いのだろうと、怒りを覚えていましたが、人は周りの人に恵まれ、助けられるのは、どの時代も同じだなと怒りの気持ちはなくなって行きました。
そして富士の登頂ですが、想像を絶するもので、どうなるのかどうなるのかと、固唾をのみ、寝れなくなってしまいました。
最後、あんなにあんなに、無事に帰れないんじゃないか?と思う過酷な登頂を終えたのに、その場面がなかったのがなんだか心残りでした。
最後があっけなかったですが、辰さんの挑戦、私も同じ女性として勇気をもらいました。
残りの人生、私もしたいことには挑戦しようという気持ちが湧きました!

0
2026年07月25日

「歴史・時代」ランキング