あらすじ
この部屋の鍵をあなたに渡しつつ「思うのとは反対に回して」
歌人・穂村弘が、毎月変わるテーマごとに読者から寄せられた短歌を選んで講評。
言葉の奥深さや日常の中にあるみずみずしい一瞬――あざやかな講評は短歌の魅力をより一層際立たせる。
短歌を読んで、あなたもきっと詠みたくなる。本とマンガの娯楽マガジン『ダ・ヴィンチ』掲載の人気連載、書籍化第6弾。
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
ありきたりの日常も切り取りようによってはいろんな風に見えてくる。
ちょっとしたことなんだけど、それだけで心が自由になれるような気がします。
そのあたりが短歌の強みですね。それとも穂村さんのこのシリーズの強みなんだろうか。
連載の「ダ・ヴィンチ」がなくなって消えてしまわなければいいのだけど。
切れかけのハンドソープを何回もプッシュしている明日の自分
単に切れたハンドソープの補充をしなかったというだけなのに。
映画館小さな目玉集まってひとつの目玉になる時間
映画が始まるまでは目玉はあちこちを向いてますが、映画が始まるとスクリーンに集中。
カレンダー12月にもキリトリ線こうして去年は棒だけになる
あの頃のみんなが今も好きだから、まだ好きだから、欠席に◯
昔のイメージを壊したくないから欠席 という肯定的欠席もあるんですね。
名も知らぬ鳥は鳥だし花は花だからわたしも「派遣」と呼ばれる
名前はまだない。ドキッとする句。
キーパーがシュートしたっていいじゃない王将で攻め込んでくる妻
透明になって食品サンプルのようにパスタを持ち上げてたい
透明の目的が食品サンプルとは。
ごめん、でも私が8人いたならばひとりはあなたを愛するだろう
8番目に好きなんですね。
ええねってあの子が言ったらええねってあなたも言って不意に察する
「あなた」は「あの子」が好きなんだろう。「ええね」の一言からそのことを察した。<私>は、「あなた」を好きなのかもしれない。』と穂村さんが解説してますが、短歌の長さで三人登場して、三角関係であることを示すってすごいですね。
雨音とカラスの声が混ざってる朝に起きるのがこわくなった
烏は雨に打たれても活動してるんですね。
神さまなんかいないよって一の段みたいなこと言わないでよ
当たり前のことを「一の段」と言ってるのが面白い。応用がききそう。