あらすじ
悪徳高利貸しの父を持つシィリンは、美形だが数々の女性と浮名を流す伯爵子息・サヴェスと愛のない政略結婚をすることに。
サヴェスの家は爵位はあるが見栄っ張りな浪費一家。
持参金を全て奪われ、義両親に加え義妹からもいじめられ、ゴシップ紙によると夫はよその女に入れあげているとかで家に帰ってこない。
その上、初夜には「君と同衾するつもりはない」と冷たく告げられてしまったのだ。
味方は実家から連れてきた護衛謙侍女のリッテだけ。シィリンは悲嘆に暮れる……でもなく、ほくそ笑んだ。
――これこそ夢にまで見た理想の政略結婚、と!
ある過去の出来事への贖罪(と半分は純粋な趣味嗜好)のために、シィリンはゴシップ紙に書かれるような“悲惨な妻の生活”を送ることを望んでいたのだ。
だが、婚家の家計は予想以上に苦しく、シィリンは理想の婚家存続のために立て直しを計る。
だがそのせいでシィリンの理想の政略婚生活には誤算が生じはじめ、さらに冷酷で悪名高い旦那様なはずのサヴェスもなんだか様子が……?
人気シリーズ「拝啓見知らぬ旦那様、離婚していただきます」の著者による、新たなすれ違いロマンス!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
父から母を奪った咎人として虐げられることを望んでいるシィリンとゴシップ紙を賑わしている割には実は生真面目で何なら童貞なサヴェスが政略結婚から本当に幸せな(?)夫婦になるまでのお話。
とにかくシィリンの頭のネジが吹っ飛びすぎていて理解に苦しむという。
自分が虐げられた分、父が幸せになるという理論からしてどうしてそうなるという。
その割に嫁いだ先のどうしようもない義母と義妹を教育してまともにしてるんですけど。
有能なんだよな、彼女。
エキセントリックだけれども。
一方で旦那様はもう本当に生真面目で堅物で。
それでいて、言われたことを変に鵜呑みして勝手に思い込んでくれるので、暴走することもしばしば。
何だかんだで旦那様も変人だったような。
彼女や彼の友人や義妹の方がまともな人間だった気がしてくる不思議。
とにかくシィリンがエキセントリックで理解するのに苦しむなか、濃いキャラがどんどん登場するのでお腹いっぱい。
それなのに、最後の敵がヘボすぎて……あれでよかったのだろうか。
旦那様の力説にはグッとくるものがあったけれども。
敵が弱すぎて弱すぎて……確かに小物でしたね。