あらすじ
ごく普通の男子高校生・赤崎在人は、動画サイトでとあるショート動画を目にする。『四葉ひなというキャラクターを覚えてますか?』というスレッドをまとめたその不気味な動画に興味を持った在人は、オカルトめいた話を集める《怪異蒐集部》なる非公認の部活の存在を知り、一人部長にして先輩の敬川歌を尋ねる。オカルト話に食いつくかと思われた敬川だが、意外にも怪異の類を信じていないらしく、「僕は心霊現象や都市伝説の類を精査し、完膚なきまでに否定するために蒐集している」のだという。在人自身も遊び半分ではあったが、その夜自宅で動画サイトを見ていると、今度は奇妙な動画広告が流れる。それはドライブレコーダーのような主観視点の映像で、見覚えのある道を走り、やがて在人の家の外観を映し出し・・・。インターネットを経由して伝染し、一週間で死に至る呪いに抗え。変人オタク×コミュ強後輩バディが挑むモキュメンタリーホラー!
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Posted by ブクログ
遠慮を知らない陽キャな「在人」と怪談を否定するために怪談を収集している陰キャな「歌」が、漫才のようなやり取りを繰り返しながら、ある都市伝説的な怪談の真相に迫る物語。
てっきり連作短編集のように怪談話をいくつもやるのかと思ったら、がっつり長編一本という。
その分、真相に至るまでは丁寧に描かれていた印象。
随所随所に掲示板やブログなどインターネットの情報をレイアウトも横書きで載せているのは面白かった。
これがただの情報ではなく、しっかり伏線になっているのも油断ならない。
帯の情報が作中では中盤にならないと出てこない内容なのはどうなのかとは思ったが。
タイムリミット情報、序盤には出ないのです。
ネタバレ……
思いのほか「歌」が抱え込んでいることが重くて、それなのにそれ以上のものも背負い込もうとしているので、見ていてしんどいしんどい。
妹さんのお見立て通り、陽キャで遠慮なく色々ぶち込んでくる在人とペアを組むくらいでバランスは取れているのかもしれない。
それにしても、この話の真相、昨今の出版業界のあれこれを見ていると洒落にならないなと思った。
AIが出てきてよりややこしくなっているし。
そうやって怪談もまたアップデートされていくのだろうなあ……