【感想・ネタバレ】とりあえず話そう、お悩み相談の森 解決しようとしないで対話をひらくのレビュー

あらすじ

〈電子書籍版について〉
本書は固定レイアウト型の電子書籍です。リフロー型と異なりビューア機能が制限されるほか、端末によって見え方が異なります。

【森の生きものになった気持ちで読む、解決しようとしないお悩み相談!】

『毛布 - あなたをくるんでくれるもの』『私の生活改善運動 THIS IS MY LIFE 』など、生活にまつわるエッセイで大注目の作家 安達茉莉子による、お悩み相談本が登場。
身近な人にはちょっと話しづらく感じてしまう、人付き合い・働くこと・暮らしの悩みに、悩みを問題と捉えて解決しようと“しない”姿勢で、対話をするように応答していきます。

専門家のように悩みの明確な解決方法を示すわけではありません。しかし、これまでの著者自身の経験から生み出された言葉と絵によって、読んでいくうちに「こうしなければいけない」「これは解決しなければいけない問題だ」という思い込みから解き放たれていきます。

さらに、著者がお悩みと向き合う中で見つけた、悩みの根っこともいえる共通点から、これからの生き方を考えてみました。

〈本書の内容〉
はじめに
とりあえず話そう~人付き合いの悩み編~
とりあえず話そう~働くことの悩み編~
とりあえず話そう~暮らしの悩み編~
“森”からのおてがみ~これからの六つの手がかり~
1:他人の時間を奪うのが怖くて人に自分の相談ができない
2:「感情労働」との向き合い方
3:休むための休みがほしい
4:自分に正直になるってどうやるの?
5:実は別にダメじゃなかった
6:自分自身を否定しがちだった頃
アフタートークのような「おわりに」

〈プロフィール〉
安達茉莉子 mariko adachi
作家。大分県日田市出身。東京外国語大学英語専攻卒業、サセックス大学開発学研究所開発学修士課程修了。政府機関での勤務、限界集落での生活など様々な経験を経て、言葉と絵による表現の世界へ。著書に『毛布 - あなたをくるんでくれるもの』(玄光社)、『私の生活改善運動 THIS IS MY LIFE 』(三輪舎)、『臆病者の自転車生活』(亜紀書房)、『らせんの日々 - 作家、福祉に出会う』(ぼくみん出版会)など。

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Posted by ブクログ

安達茉莉子さんの驚くべき自己否定的発想とそれが故に湧き上がるなんとも言えぬ優しい考え方が大好き。それはきっと自分にも通じる自己否定、自信のなさから感じるものなのだろうと思う。
今回のこのお悩み相談の森はとても素敵な森でした。確かにお悩みのうちのいくつかは、悩みではないようにも感じたりしつつも、私もそんなふうに考えがち、と妙な親近感と共に読み進めた。意外とみんな、自信なんてなく生きているのかもなぁ、なんてことを思う。虚勢を張ったり、演技をしたり、思い込んだり、気づかないフリをした「して、一生懸命に、可愛らしく生きているのかも、と思う。オープンダイアローグが最後の最後に出てきて、納得。オープンダイアローグとネガティヴケイパビリティの優しい世界観がこの本、安達茉莉子さんを包み、私を包んでくれたように思う。

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2025年12月01日

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