あらすじ
時は平安。和歌を詠み、人の悩みを解決し癒やす力を持つ貴族の姫君・沙良に、怪しい気配が忍び寄る。沙良を守るためにと送り込まれたのは、陰陽師・安倍晴明の弟子、暁と名乗る鬼の青年だった!?
笛の名手とお調子者の若君、秘伝の香袋を作る姫君など、貴族たちを助けるうちに沙良と暁の絆はしだいに深まっていく。しかし人々に悪しき影響を与える鬼・鬼童丸が沙良の力を狙っていて――。
心優しい姫君と鬼の青年が京の事件とお悩みを解決する、平安ファンタジー!
◇◇主な登場人物◇◇
・沙良(さら)
貴族・小野家の姫君。和歌の女神の加護を受け、歌を詠むことで人を癒やす力を持つ。
・暁(あかつき)
大江山の鬼だが、人を殺めることができずに追い払われた。晴明に出会い、助けられる。
・安倍晴明(あべのせいめい)
京に名を馳せる陰陽師で暁の師匠。式神を操り、沙良と暁に助力してくれる頼もしい味方。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
晴明様が出てくるのは粗筋から分かっていたけれども、まさか井戸からあの方もこんにちはするとは思いもせず。
そう言えば今回の主人公である沙良姫は、この方の血筋だったなと妙に納得。
平安時代にあってもキャラが全くブレていなくて妙に安心しました。
晴明様もだけれども。
いつもの京都のお話と同じ設定ながら、時代は晴明様が現役だった頃の平安時代。
主役は前述の沙良姫と、彼女の護衛についた大江山の鬼の暁。
和歌を詠むことで様々な加護を施せる力を持つゆえに、様々な思惑や鬼にも狙われてしまう彼女。
そんな彼女を守るのが暁。
これまでのシリーズだとバディの片方がベテランなことが多かったが、今回はお互いがまだ青くて初々しい感じで新鮮味を感じた。
また思いのほか登場キャラクターが多く、わちゃわちゃしていた印象。
主役二人ばかりが目立つのではなく、笛若や紀の君など他のキャラにスポットが当たることも多かった。
暁のライバル?鬼童丸も出てくるから余計に。
彼は関西弁だから出番は少ないながら目立つんだよなあ。
今回はそんな各キャラの紹介がメインといった印象で、例えば鬼童丸と暁は剣を交えたものの決着はつかないまま、沙良の身辺も落ち着かないまま終わってしまった。
物語はここから拡がるということなのか。
蛇足。
敢えて調べなかったが、笛若や紀の君など登場するキャラの元ネタはもしかして有名どころの……なんて想像するのも楽しかった。