【感想・ネタバレ】「私の履歴書」にうっかり出たら、家の掃除をするはめにのレビュー

あらすじ

2025年2月に日経新聞「私の履歴書」で取り上げられ、その連載も大好評のうちに終了した漫画家・一条ゆかり氏。満を持して、「私の履歴書」を生かしたエッセイ集を刊行!

岡山の片田舎で6人きょうだいの末っ子として過ごした極貧の日々から、漫画家を目指した青春時代、「りぼん」で絶大な人気を誇る漫画家にいたるまでの努力と格闘、さまざまな話題作を生み出すにいたる日々・・・“少女漫画界のレジェンド”の半生が今、あきらかに!
さらに加筆部分では、新聞では読めなかった「私の履歴書・裏バージョン」をお届け。取材の裏話や少女時代にたくさん経験したアルバイト、上京時の編集部、酒豪・一条ゆかりの真実・・・さらに数々生み出してきた男性キャラについて、斬る、語る!

さらにあのレジェンド歌姫との対談も再録! 一条ゆかりがなぜ、少女漫画界のレジェンドになったのか・・・その足跡が今、明らかに!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

「マキシムのナポレオンパイ」のことは、有閑俱楽部で初めて知った。私の知っているミルフィーユとは多分一線を画したなにか。「ミルフィーユが好きだな」というよりも「マキシムのナポレオンパイが好きで」と言った方が、かっこいい気がする。実際、とてつもなく美味しい。

私は小学校高学年くらいから、多分高校生あたりまでずっとりぼんを読んでいたけれど、一条ゆかりは、ほかのりぼんに載っていた作品とちょっと系統が違って、とっつきにくいというか、難しいというか、要はあの頃はまだまだ子どもだった。

今、もう一度読み返したいのは、有閑倶楽部だよな。

……と思うけれども、りぼんって、あのころ子どもだった私がメインターゲットのはず。こういう幅の広さというか、背伸びをした作品も載ってた懐の深さみたいなものを改めて感じる。

人生を振り返っていくのをひと通り見て、感じるのはバイタリティのすごさ。
今と比べて女性が働くことすらまだまだハードルが高かった時代に、漫画家としてこれだけやってきたんだから、それはそうなんだろうけれども、ここまでやるのかというエピソードが出る出る。
結果、まぁ楽しかったよね、みたいにしてるのもすごい。
もちろん、楽しいところを掬ってまとめられてるんだろうけど、「大変だったけど、楽しかったってことでよくない?」みたいなオーラを感じる。そう生きたい。

成功するには体力が必要だよ、というのを痛感する。

病気もあって漫画の仕事はしていない、ペースを落としているっぽいことが書かれてはいるけれども、なんだろうな、どう自分でペースを作って楽しんで生きていくかを自分でコントロールしよう、という感じが伝わってくる。
母と同世代のはずなんだけど、この差はどこから来るのか。

こんな風に歳を重ねていきたい。

漫画の男性キャラ談義も楽しかった。多分ずっとおっしゃってると思うけど(前もどこかで見た気がする)「清四郎と事業を起こして、魅録と結婚して、美童と浮気する」は、昔より納得感がすごい。

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2025年11月15日

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