あらすじ
聖女など要らない。欲しいのは君だ。
戦地での献身的な働きにより『救国の聖女』と呼ばれるようになった子爵令嬢スワニー。だが、その称号を求めて近づく貴族たちに馴染めず、王都での平穏な暮らしにも罪悪感を抱いていた。一方、戦争を勝利に導いた『英雄』マウリツィオは、戦場で出会ったスワニーを忘れられずにいた。戦地で気を失った彼女を魔術で王都へ送り届けた際、無事を確かめるために刻んだ「標」を、なぜか消せずにいたのだ――まるで、彼女を自分に繋ぎとめたいと願うかのように。やがて再会を果たした二人は、戦争の痛みを分かち合いながら心を寄せ合っていく。しかしそんな折、スワニーにある危機が迫り――!?
【目次】
プロローグ
第一章 出会い
第二章 再会
第三章 リュイエル将軍の別邸
第四章 収穫祭
第五章 王都へ
第六章 社交界
エピローグ 辺境の別邸にて
【著者】
おおまななせ
2022年、『愛だの恋だの番だの、懲り懲りです』(e-ノワール)で作家デビュー。
近著に、『義兄の歪んだ愛欲~白雪姫の継母に仕える侍女は、破滅の運命を回避したい~』(夢中文庫プランセ) などがある。
感情タグBEST3
実によい。
作家さん買いです。
スワニーの健気さとマウリツィオの懐の深さが非常によいお話でした。
マウリツィオがスワニーに甘えるシーンはなんともよかったです。共感の嵐。
心に傷を負うというのはこういうことだ、と元精神科ソーシャルワーカーの私はしみじみしました。
子どもが沢山生まれて賑やかな領地になって、2人の幸せがどんどん広がればいいなと思うラストでした。
そして第二王子がクソすぎて若干びっくり。ざまあごらんなさい。
スッキリしました。
匿名
とても素敵なお話でした
戦地という同じ苦しみを抱えた二人
子爵家を支えるため奮闘してきたスワニーの才覚が、
戦況と領地回復のきっかけになります
一途にがんばりつつも、心を病んだままのスワニーを
受け止め、明るい娘に戻したのが英雄マウリツィオ
まだ10代の彼女にグイグイ惹かれるのも
無理はないよね〜
そしてスワニー周辺のあの人とかその人とか…
要所で絶妙に合いの手
スワニー、それはもはや才能かも