【感想・ネタバレ】おとなの自閉スペクトラム症の心理カウンセリングのレビュー

あらすじ

おとなになるまで診断も支援もされなかった二人の、苦難と、希望と、生きる道――

おとなになるまで診断も支援もされなかったASD当事者は、自閉スペクトラム特性と人それぞれの成育歴・家族歴・経験が複雑にブレンドされた生きづらさを抱え、ひとり闘ってきた人たちでもある。
本書に登場するのは二人の架空のASD当事者、斉木勝と野島華子。長きにわたる二人のストーリーを、当事者目線と専門家目線で細やかに読み解く。当事者が生きている世界観、専門家の基本姿勢やカウンセリング技法だけでなく、ジェンダー、スティグマ、カモフラージュ、トラウマ、医療モデル/社会モデルなど、ASDの支援に欠かせない知識を解説する。
ASDの診断概念や支援技法がコンパクトにレビューする補論「自閉スペクトラム症を理解する」を付した、事例×解説でまなべるASDケアガイド。

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Posted by ブクログ

・社会の構造に多様性を担保、尊重すること
・マイノリティが社会の中でより良い生活を送るための理解促進の拡充

と社会側の努力目標と、ASD当事者の事例、解説と心理カウンセリングのあり方と解説を提示されています。後者が本書の主軸ですが、努力目標かわどうか共通理解、当たり前となりますようにとの願いも込めて、残しました。

AS強め女性の自分としては、やはり野島さんの事例には心打たれ、アイデンティティは魅力、のくだりでは野島さんとともに許される存在となるようでした。

私がどんなふうに社会と関わっていけるかはわからないけど、自分を尊重することが相手を尊重することにつながることは理解できたような気がします。自己否定して生きてるなよ、と喝をいれてもらったような。

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2025年12月02日

Posted by ブクログ

読み物としてサラッと読むことができるが、内容は、スティグマ、差別、カモフラージュなど、重要なトピックが目白押しとなっている。タイトルには心理カウンセリングとあるが、カウンセリングの側面はあっさりとしており、その背景を考えさせるような描写が多かった印象である。クライエント、セラピスト、親のそれぞれの視点から書かれているので、登場人物それぞれの心情がわかりやすい。改めて「ふつう」とは何かを考えさせられる。

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2025年08月06日

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