【感想・ネタバレ】アルファ軍人公爵家の子守役は運命を信じたいのレビュー

真宮藍璃 / 兼守美行

義兄の身代わりで異世界のブリントン王国へ召喚転移してしまった大学生、高宮彬。特別な力を持つハイアルファの子供を産ませるために、オメガとして召喚されたらしいが、ハズレのベータだと認定されて危うく奴隷市に売られそうになる。だが偶然居合わせた王国軍元帥で公爵のアレックスに助けられ、使用人として雇ってもらえることに。公爵家には母を亡くした双子の五歳児がおり、子供好きな彬は子守役を申し出て……。

[ブクログ · ★★★★☆]

オメガバースもの。
異世界へ召喚され、オメガのはずがベータと思われ用無しと奴隷として売られそうになった彬。
助けてくれたのは王国軍元帥で公爵のアルファのアレックス。
アレックスの屋敷で亡くなった妻の産んだ双子の世話を見る事等を前向きに明るく決めていく彬、凄いなと思いました。
貴族主義で平民なベータ、オメガに対してのありえない現状、オメガを召喚する事等に憤り、アレックスが平等な国にしたいと思っているのを知りアレックスの元に来られた事に安堵出来て良かった。
実はベータではなくオメガであった彬。
アレックスとは「運命の番」では？と思いながらもアレックスには今でも愛する亡くなった妻の存在がある為に切なくなるけれどとにかく前向きに生きようとする彬には胸が苦しくなりました。
クーデターが起こりアレックスを筆頭に国を変える事が出来、それを助ける事が出来た彬の勇気、カッコよかったです。
事態が落ち着きアレックスから彬への真実と告白、彬の喜びには読んでいて心温まりました。