あらすじ
古典は難しい? 面白くない? いやいやそんなことはない。きっとあなたに刺さるところもあるはず。だって古典はその時代ごとにバズった覇権コンテンツの集合体だから。令和と古典を繋ぎ、その魅力をお教えします。
●内容
第一章 古典とネットの共通点 ~どうして古典は難しい?~
第二章 エキセントリック古典ワールド
第三章 オタクは遥か昔からオタク
第四章 実際どっち!? 光源氏裁判
第五章 私の推しよ永遠に! 世界最強の推し活『枕草子』
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Posted by ブクログ
古典の解説というよりは、『古典初心者の人に、古典の親しみやすさを伝えて古典の面白さを知ってもらう』ための本とのこと。実際に本のつくりとしてはあらすじや古典としての価値や評価を解説するというよりも、「面白いところをどう面白いか語る」というニュアンスが強く感じられた。
文章は平易。冒頭で本のスタンスを明確に提示し、面白い古典文学の紹介→それを愛する人々の話→有名作品の詳しい解説という順序もわかりやすかった。
内容だと『玉水物語』の解説で描かれる、雄狐が姫に恋して女中になるという奇抜な設定と、その献身ぶりはあらすじを読んでいるだけで感動するくらい面白かった。栞葉さんが本当にこの作品を面白いと思っているからこその臨場感だと思う。また豊富な挿絵も可愛くて表情豊かでとても良い。枕草子の章の最終頁の清少納言はイラストだけで泣ける。
『源氏物語』を、あらすじではなく「光源氏悪行の裁判」という形式で紹介しているのも変化球で楽しい。カスかな?→カスじゃないかも→カスだなのカス・ジェットコースター。
あと『落窪物語』の解説で(典薬助はうんちを漏らした)とかいうどうでもいい追記でサービス精神が発揮されてるのも素晴らしい。
また古典の内容だけでなく前提知識としての当時の解説も良かった。平安貴族たちは意外に暴力的だったり(作者のyoutube配信でも似た趣旨のものがあった。面白かった)、二次創作めいた創作活動に熱中していたりと、人間くさく俗っぽい一面が身近。私も本居宣長は六条御息所推しだと思う。
こういう本を読むと、自分が今好きな文化の多くが古典文化・ひいてはすべての文化史を下地にしていることを改めて実感できる。昔の「好き」を愛する人がそれを楽しく紹介している本で、こちらも楽しく気軽に読めた。
Posted by ブクログ
昔の人たちが記してきた熱量や、栞葉さんの熱量がびしびし伝わってくる本だった。古典に出てくる登場人物もその作者も、遠い異世界の人のような気がしていたけど、現代人と同じ姿かたちをしていたんだろうな、と思えた。
大学生のとき、古典文学を専攻していたけれど、研究するためにはやっぱり斜に構えた読み方をしないといけなかったから、あのときたくさん読んだ作品を素直に読み物として読み直したいと思う
古典とはなんぞや?への第一歩に
現代のオタクに伝わりやすいふわっと解説。
学生の時に出会っていたらたぶんもう少し国語の授業が楽しかったかもしれない。
現代語訳をそのまま載せているのではなく
「これはこうで~どう思う?」という推しの推し活を見ている、そうこれは文章で読む動画配信。
あまりにも感情移入しやすいので読んでる途中で少なくとも2回は泣いた。歳を取ると涙腺がゆるくなる。
Posted by ブクログ
“古典は苦手なのに 知りたい”
それでチョイチョイ 古典関係の本を読んでいます。この本も 題名「ゆるゆる古典教室」に惹かれて。
面白かったです!
読みやすかった!
取り上げ方が ユニークで、その奥にある背景まで写し出されて。ふーん そうなんだと理解と興味が。
特に「枕草子」
“私の推しよ永遠に!
世界最強の推し活「枕草子」”が。
著者自身が「枕草子」好きとあって 熱が入っていましたね。枕草子って 定子様いちずだったのですね。「枕草子」から こんなに沢山のことが読み取れるなんて!
「枕草子」 もう一度ゆっくり読んでみよー!
Posted by ブクログ
玉水物語、落窪物語、更級日記、枕草子、光源氏裁判について個々で取り上げられ、その面白さが分かりやすく解説されていた。
ネットやTwitterの用語を用い、るり嬢のファンを始めとするオタクが共感しやすい内容にフォーカスが当てられていた。そのため、想定されている対象は普段からネットやTwitterに親しみのある人に限定されているように感じた。
私は好きなことを熱量高く語る人が好きなので、文章の端々から愛を感じるこの本は読んでいて楽しかった。
Posted by ブクログ
古典には苦手意識がありましたが、楽しく読むことができました。
そして、平安貴族たちもオタクだったんだなぁとなんだか親近感を覚えました。
るり嬢の古典愛が伝わるとても良い本だと思います。
古典は難しそう…と思っている人にぜひ読んでほしいです。