あらすじ
7年ぶりに会った父親の手で
「人魚のムニエル」を食わされた麗は、
不老不死の肉体となってしまった。
「これで病気の母さんとずっと一緒に暮らせるぞ」
そう身勝手に話す父へ、麗は告げる。
「母さんなら死んだよ。2年前に」
新鋭・志波由紀が描くホラー×人間愛の8篇。
感情タグBEST3
着眼点がよい
「悪魔二世」を読んで、独特な発想に感銘を受けた志波由紀さん。
この短編集も、作者特有の世界観が構築されている。
その世界観をベースに、表題作「人魚のムニエル」や「デリバリー地獄」ではヒューマニティの味付けがされていて、グイっと引き込まれた。
九井諒子短編集を読んだ時と似たような感動を覚えた。
志波由紀さん、追い掛けようと思う。
Posted by ブクログ
凄い名刺を受け取ってしまった気分です。
志波由紀先生。
どの作品も甲乙つけ難いです。好みだけで言うと表題作ですが、どれも淡々としているのに熱がこもっていて、読み手の鼻先までキャラクターが迫ってくる感じ。
デリバリー地獄(ヘル)も面白かった。どうしてこんな話が思いつけるんだろう、と不思議に思うくらい。
短編集の面白さを目一杯味わえる1冊でした。悪魔二世も読みます!
Posted by ブクログ
困ったなおじさんが某F大先生の短編のオマージュ感がありつつも自分的にはそれを越えてきたなと感じる面白さでした!他の短編も全部面白くて、読んだ後の満足感がすごい...。
Posted by ブクログ
ホラーテイストの物語が集まった短篇集。
・人魚のムニエル
・ロボットのいる家
・花子ちゃん
・困ったなおじさん
・うしろ姿
・宇宙漫画サークル
・ウワサ鳥
・デリバリー地獄
ホラーテイスト、とは言っても、SFや少し怖い話、的な雰囲気なので、背筋も凍るような恐怖ではないので怖いの苦手な人も安心。
藤子・F・不二雄のSF短篇だったり、星新一のショートショートを思い起こす少し不思議な作品群。さくさく読めて味わい深い。
表題作の「人魚のムニエル」は、それと知らずに人魚の肉を食べて不老不死になっちゃう話。
「困ったなおじさん」はタイムトラベルを巡る、実に「困ったな」な話だし、「ウワサ鳥」の『ファイナル・デスティネーション』(迫りくる死の運命をどうにか回避しようとする映画。死神の仕掛けが巧妙すぎて「死のピタゴラスイッチ」と呼ばれる名作)感もたまらなく面白かった。
そして「デリバリー地獄」でヒヤリとさせられる。
魅力的な作品集だった。