【感想・ネタバレ】死なない少女の屍体は、ここに。のレビュー

築地俊彦 / 切符

界律騎士団に入団したその日、新米騎士・レミナは不死身と謳われた団長・テッサの死体を目にしていた。騎士団の象徴であり、多くの命を救ってきた英雄でもある彼女が死ぬなど、誰も想像すらしていなかった。
犯人も不明、殺害手段も特定されていない。騎士団に動揺が広がる中、ただ静かに横たわる死体だけが、ありえない現実を語っていた。
不死を殺すことは本当にできるのか？
なぜ、彼女は死ななければならなかったのか？
レミナは胸に渦巻く哀しみと疑念を抱え、数年ぶりに再会した幼馴染・カリルら仲間達と共に、テッサの死の真相と遺された想いを追いかける！

[ブクログ · ★★★★★]

ミステリーではあるのですが、どちらかというとキャラクター主体でヒューマンドラマに焦点を当てたホラーファンタジー。
その点で広く捉えると『誰が勇者を殺したか』に似た印象もあるのですが、こちらの方が人を選ぶ感じの物語だと感じました。

敢えて★5とした理由は、キャラクターの描き方に魅力を感じたこと、ミステリのタネや仕掛けは分かりやすくともクライマックスへ至る過程の臨場感がとても面白く読めたことなどです。

あまり語るとネタバレになってしまいますが、舞台が女性騎士団というのがミソですね。