【感想・ネタバレ】筏までの距離のレビュー

あらすじ

小原晩、カツセマサヒコ推薦!!

恋ではない。友情ではない。
ふたりの関係の、呼び方を教えて。

学生の頃、彼女とはよく大学の付属植物園で過ごした。花の名前もよく知らないのに。
ある日彼女は、園内の礼拝堂の前で突然、耳鳴りがすると言った。
昨日、眠れなくて、宇宙の動画を見ていた時からずっと耳鳴りがする。
宇宙で鳴っている音を想像してからずっと、と――「植物園にて」

新幹線で出会った女性と偶然にも温泉街で再会した私は、
彼女に導かれて、古びたリゾートマンションの屋上から花火を眺めていた。
30分足らずで終わった花火の後、彼女は先に部屋に行っていると言い残して、
屋上から去ったが――「筏までの距離」

デビュー作で芥川賞候補に挙がった著者が贈る、
書き下ろし2篇を含む、わたしとあなたの8つの物語。

【著者略歴】
水原 涼(みずはら・りょう)
1989年兵庫県生まれ、鳥取県育ち。北海道大学文学部卒業。早稲田大学大学院文学研究科修士課程修了。2011年に「甘露」で第112回文學界新人賞を受賞しデビュー。同作が第145回芥川龍之介賞候補作になる。著書に『蹴爪(ボラン)』、『震える虹彩』(安田和弘との共著)がある。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

結末が
そうですよね。
という感じだった。
ネタバレになってしまうのかな?
嘘っぽくなくていいと思う。

0
2025年08月23日

Posted by ブクログ

8つの短編のどれをとっても、クライマックスがあるわけではなく、日常を切り取った作品だった
ただ、なぜかすごく面白かった
登場人物の気持ちに共感できることが多かったからかもしれないし、淡々と進む物語が心地よかったのかもしれない

好きな作品を一つ挙げるとすると最後の作品
恋人の妹との、不思議な関係が描かれていた
よくある、恋人の兄弟との恋愛もどきなのかもしれないが、何も発展しない感じがリアルで面白く感じた

他のこの作家の作品を読みたいと思った

0
2025年07月13日

Posted by ブクログ

純文学。

思考を言語化される小説。

だから短編で主人公が変わるが、気にする必要はない。

僕らの頭に浮かび消えるモニャモニャが描かれてているよ。

0
2025年09月19日

Posted by ブクログ

ものを書くことを生業にしている人々に関する短編集。
[筏までの距離]
小説の取材を兼ねて温泉町に向かう主人公は電車の中である女性と知り合います。その人は同じ街にある、分譲リゾートマンションに向かうといいます。二人が現地でたまたま再会する、そんな物語りでした。

どの短編も、主人公もその相手も感情がほとんど表現されずに物語が淡々と進んでいくようで、不思議な読後感でした。読み進める中で登場人物の性別さえわからなくなることもありました。
私はまあまあ好きですが、人によって好みが分かれる内容ではないかと思います。星3つの評価としました。

0
2025年07月25日

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