あらすじ
【「人生で大切なこと」に気付ける文章術】
●「書くことがない」と思う人生ほどネタにあふれている
●「人生で大切なこと」は書かないと忘れてしまう
●人生の振り返りができる、これからの人生がもっと楽しくなる
「私たちは年を重ねていくにつれ、
『失っていくもの』にばかり意識が向いてしまいがちです。
でも、思い出を掘り起こしていくと
『持っているもの』を数え出すようになります。
とはいえ、思い出すだけだと忘れてしまうもの。
だから書いて残すことが大事なのです」
(本文より)
【本書でできること】
●「書く前」の準備、思い出の掘り起こし
→「書くほどでもない」「普通過ぎる」ことがおもしろい!
●題材、テーマ、構成を決める
→プロも実践する方法。無理なく書き上げられる
●テクニックを使って書く
→“残念なフレーズ”を使っていませんか?
●ネガティブ感情の暴走を抑える文章術
→「私は~感じた」は感情のストッパー
●まとめた文章を大切な人に手渡す
→自分も相手も照れずに、スマートに渡すには
人生後半の生き方を書き続けるエッセイストが、
具体的メソッドを余すところなくお伝えします。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
これまで何度、挫折を繰り返してきたことか___
私はこれまで何度も「自分の経験」を書こうとチャレンジしてきました。
「自分の経験を書き残したい」ブログでの連載や出版などにも挑戦しました。けれどもその思いは虚しく、筆がどうしても進まない。はじめは内容が濃く分量も多いのに、すぐに書くことがなくなってしまう。ワードを開いたはいいものの、何を打ち込めばいいのか分からない。どうしても書けない自分の筆力を恨めしく思いながら、私は、「自分のことを書くこと」を、半ばあきらめていました。
けれどもこの本を読み「もう一度、挑戦してみようかな」と思う自分がいます。というのも、この本の内容が、私にすっと馴染むように感じたからです。
たとえば「書く前の準備」について。
この本では、こう書かれています。
「自分のことを書くときに、最初に「テーマ」を決める必要はありません。ご説明したように、最初にすべきは「軸」を決めることです。」(本書P74から引用)
軸とは「作品・話の内容となる材料」つまり「題材」のこと。たとえば食べ物・ファッション・お金など。
テーマとは「作品・話の根本に一貫して流れている主張や主題」のこと。たとえば家族愛・親子愛・友情・成長などです。
私はこれまで「先にテーマ(目的)を決めることが大事」だと思っていました。
けれどもそのやり方だと途中で書けなくなる自分がいました。「テーマから外れることを書いたらダメだ」と自分に制限をかけてしまうのです。すると、どんどん書けることがなくなってしまうだけでなく、書く意欲もどんどん痩せ細ってしまいました。「1テーマを書き上げるだけの経験も筆力も、きっと自分にはないんだ……」と、誰にも気づかれることなく、私はそっと筆を置いたのです。
この本の大きな主張のひとつは「抽象よりも具体」だと、私は思いました。
たとえば家族愛や親子愛、友情など、抽象的な話って、書くのが難しくないですか?抽象だと書けなくなる。また抽象だと、変に背伸びしてしまう。結果、わざとらしくなったり、不自然な文章になってしまう。自分らしくなくなるので、書く意欲が落ちてくる。
一方で、たとえば「好きな食べ物」とか「一番お金をかけたもの」など、具体であれば書きやすい。事実を具体的に書けばいいので、背伸びする必要もない。結果、自然な感じの、等身大の文章が書ける。自分らしく書けるので、書く意欲も続きやすい。
もちろん「具体」を大事にしたら、すべて解決!____というシンプルな話でもないでしょう。たとえばネガティブな話は、具体的に書こうとするほど、かえって気分が落ち込むことがあるかもしれません。
この本では「抽象より具体」で書いた際の課題についても、カバーされています。さきほどの「ネガティブな思い出の扱い方・書き方」も触れられています。私の実体験とも重なるところがあり、「んー、確かにそのとおりだ」と何度もうならされました。
この本を読んだからといって「書けるようになった!」と言えるかどうかは、これからの私次第ではありますが笑。けれども少なくとも、「自分のことを書く」ことを諦めかけていた心に、ちろっと火をつけてくれた一冊ではあります。
この本を何度もめくりながら、私もふたたび筆をとってみたいと思います。
(追伸)著者の岸本葉子さんは『エッセイの書き方』という本も出版されている模様。今回の本が良かったので、そちらも読んでみようと思います。
Posted by ブクログ
著者のグルメや俳句に関するエッセイを読んだことがあって、どうやって作品を作っているのか分かるかも! と期待した1冊
余白たっぷり、文字も大きめで、内容的にはこれまでの人生を振り返るシニア向け、という印象。
分かりやすくて勉強になったのが、形容詞の代わりに「名詞+動詞」を使うこと。
夏休みに孫が来るから“嬉しい(形容詞)”だと、読者的に「ああ、そう…」で終わってしまうけれども、「普段は使わない大きい鍋(名詞)を、引っ張り出し(動詞)、大量のそうめんを茹でた」と書けば、嬉しい気持ちも情景も伝わってくる。
文章を書くっていうのは、どこまで感情を細かく観察できるかなんだな、って感心した。
Posted by ブクログ
「私」を主語にして話すこと。書くこと。あきらめないでコツコツ書き続ける。その先に、まだ自分でも知らない自分がいるのかもしれない。そんなふうに感じた。
Posted by ブクログ
50代・60代以降の人に向けて、これまでの人生を振り返る自分史を書くためにどうすればいいか、という内容だったため、思ってたのと違う感は否めなかったものの、文章を書くうえで参考になることはたくさんあったので読んで良かった一冊
「晴れの日を嫌味なく書くテクニック」と「使うと安っぽくなる残念ワード」は特に参考になった
「ほっこり」や「癒された」って確かに便利でお手軽なワードだから頼りたくなる…
「形容詞の代わりに名詞と動詞を使って伝える」は、ワード選びのセンスと組み立てに慣れが必要な技だと思うから練習してみようと思いました