【感想・ネタバレ】マル(集英社インターナショナル)のレビュー

あらすじ

《本書の一節より》/俺の名前はマルヲ。もちろん本名ではないのだが、小学校に入る前から、周りの人間は、俺を「マル」と呼んでいた。なんで皆がそんなふうに呼ぶのかわからなかったが、俺のまんまるのおでこが、このあだ名の始まりだったのかもしれない。(略)/とにかく俺は「おでこでっぱり、でんまーく」と囃し立てられていたのである。それがいつの間にか「デコマル」と言われるようになり、最終的に「マル」になった。フランス語で「悪」。だが、悪くない呼び名である(略)

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Posted by ブクログ

著者のホームグラウンドである“隣町珈琲”には、これまでに何度か行ったことがあり、エッセイや『俺に似たひと』でも、生まれ育った地域の雰囲気は想像していたけれど、やはり「小説」でしか描くことのできない世界があるものだなぁとしみじみ。
本書の出版記念トークイベントにも参加してから読んだおかげで、(あの時の話!)と思う場面の数々に引き込まれ、関係者のご苦労(!)に思いを馳せつつ、一気読み。
「人生には何度か、取り返しのつかない事態と遭遇することがあり、それでもそれを引き受けなければ生きてはいけないということ」
生きていかなくては。

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2025年07月15日

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